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茶かすを燃料とするバイオマスボイラー、大阪ガス子会社

2021/09/22 22:52
工藤宗介=技術ライター
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バイオマスボイラーシステムの概要
バイオマスボイラーシステムの概要
(出所:大阪ガス)
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 大阪ガスの100%子会社であるDaigasエナジー(大阪市)は、茶かすを燃料とするバイオマスボイラーシステム「D-Bio Steam」を、和歌山ノーキョー食品工業(和歌山市)の海南工場に導入する。9月21日、エネルギーサービス契約を締結した。

 茶かすを主燃料としてオンサイトで自燃させて蒸気を利用するバイオマスボイラーシステムの設置は国内初となる。和歌山ノーキョー食品工業海南工場では麦茶飲料などを製造しているが、製造時に発生する茶かすは、含水率が60~70%と高く安定燃焼が難しいため、従来は廃棄していた。

 バイオマスボイラーシステムは、大川原製作所(静岡県吉田町)製の流動床炉と、三浦工業製の排ガスボイラーを組み合わせ、Daigasエナジーの燃焼技術・廃棄物処理技術を活用して構築した。流動床炉は、下部から噴き出す空気の力で流動する高温の砂の中で燃焼させることで、水分の多い物質でも安定燃焼できる。

 発生した蒸気は、同工場の生産工程で利用する。既設の蒸気ボイラーで使用する燃料ガスを年間約40万m3削減し、約600tのCO2削減効果が見込まれる。また、年間約9000t排出される茶かすの大部分を燃料に使用することで、廃棄物を年間約90%削減できるという。

 今回のエネルギーサービス契約では、JA三井リースが設備を保有し、Daigasエナジーがリースを受けた上で顧客施設に設備を設置し、加工サービスおよびメンテナンスを提供する。2022年2月の納入、2023年2月の試運転、2023年5月のエネルギーサービス開始を目指す。

 また、同システムは、茶かす以外にもコーヒーかすや廃菌床などを排出する工場への設置が可能。今後、対象となる顧客企業へ広く提案していく。

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