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2021年度「JCM事業」、チリの9MWなど太陽光13案件

2021/09/29 23:37
工藤宗介=技術ライター
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JCM資金支援事業案件の一覧
JCM資金支援事業案件の一覧
(出所:環境省・2021年9月27日時点)
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 環境省は9月27日、「二国間クレジット制度(JCM)」による2021年度の設備への資金支援事業の採択案件として19件を選定したと発表した。

 JCMは、途上国などへの脱炭素技術、製品、システム、サービス、インフラなどの普及や対策を通じて実現したGHG排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価し、パートナー国および日本の削減目標の達成に活用するもの。

 今回採択された19件のうち太陽光発電事業で最大規模になるのは、ユーラスエナジーホールディングス(東京都港区)が代表事業者となってチリで推進する2プロジェクトで合計18MW、想定温室効果ガス(GHG)削減量は合計で年間1万7003tを見込む。

 「バルパライソ州カサブランカ市における9MW太陽光発電プロジェクト」(想定GHG削減量は年間8527t)と「ビオビオ州ユンガイ市における9MW太陽光発電プロジェクト」(8476t)の2プロジェクト。ユーラスエナジーグループにとって、同事業に採択されるのは初めてとなる。

 このほかの太陽光発電事業は、タイでは「スパンブリ県における35MW太陽光発電・蓄電池導入プロジェクト」(兼松KGK、1万3197t)、「タイヤ工場群への23MW屋根置き太陽光発電システムの導入」(シャープエネルギーソリューション、8928t)、「繊維工場及び食品工場への高効率ボイラ、高効率ターボ冷凍機、太陽光発電システムの導入」(関西電力、1885t)、「非鉄金属工場への2MW屋根置き太陽光発電システムの導入」(関西電力、945t)、「食品工場への1.85MW太陽光発電システムの導入(JCMエコリース事業)」(東京センチュリー、858t)、「自動車部品工場への0.13MW太陽光発電システムの導入(JCMエコリース事業)」(東京センチュリー、52t)の6件。

 また、ベトナムは「商業・産業需要家への12MW屋根置き太陽光発電システムの導入」(丸紅、5815t)、「工業団地への9.8MW屋根置き太陽光発電システムの導入」(大阪ガス、4254t)、「飲料工場への5.8MW屋根置き太陽光発電システムの導入」(アジアゲートウェイ、2531t)、「食品工場及び衣料品製造工場への2.5MW屋根置き太陽光発電システムの導入」(関西電力、982t)の4件。ラオスは「シエンクワーン県における19MW太陽光発電プロジェクト」(リベラルソリューション、7861t)。チリは、上記2件のほか「マウレ州の農地を活用した3MW太陽光発電プロジェクト」(ファームランド、2489t)。

 太陽光以外の再エネ・省エネ事業は、ベトナムの「ショッピングセンターへの高効率チラー及び調光型高効率LED照明導入事業」(東急、726t)。インドネシアの「ランプン州ベサイ川における6MW小水力発電プロジェクト」(WWS-JAPAN、2万0307t)、「輸液製造工場への高効率滅菌釜導入による省エネプロジェクト2」(大塚製薬工場、8796t)、「ランプン州メレソム川における2.3MW小水力発電プロジェクト」(WWS-JAPAN、6787t)。フィリピンの「ケソン市庁舎への省エネ型空調設備の導入」(オリエンタルコンサルタンツ、780t)。

 今回の発表により、2013~2021年度に採択したJCMの設備補助事業は17カ国194件(エコリコース3件含む)となり、2030年までの累積GHG削減量は約1920万tを見込んでいる。今後もJCMを通じた環境インフラの海外展開を推進し、2030年度までに官民連携でGHG削減量累計1億t程度(事業規模最大1兆円程度)を目指す。

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