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鬼塚電気、本社ビルを「レジリエンス強化ZEB」に、太陽光で水素製造

2021/10/02 12:36
工藤宗介=技術ライター
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本社ビルの完成予想図
本社ビルの完成予想図
(出所:鬼塚電気工事)
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鬼塚電気工事本社ビルの計画概要
鬼塚電気工事本社ビルの計画概要
(出所:鬼塚電気工事)
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 鬼塚電気工事(大分市)は9月29日、同社が建設を進めている本社ビルが、環境省の「レジリエンス強化型ZEB事業」に採択され、8月26日付で交付金(9424万9000円)の認定通知を受け取ったと発表した。同ビルでは、複数の再生可能エネルギー発電をミニテーマパーク的に揃え、顧客に向けて利用メリットや装置の特質などを見てもらうことを計画しているという。

 レジリエンス強化型ZEB実証事業は、災害発生時に活動拠点となる、公共性の高い業務用施設において、脱炭素と感染症対策を兼ね備えたレジリエンスを強化したZEBに対して助成するもの。鬼塚電気工事本社ビルは、大分県では初めての2000m2超のZEB建物、かつレジリエンス強化型ZEB建物になる。

 出力106kWの太陽光発電、容量64.8kWhのリチウムイオン蓄電池、出力700W・タンク容量3m3の純水素型燃料電池システム、出力1kWのレンズ型風力発電設備(風力設備は助成対象外)を備え、BEI(基準建築物と比較したときの設計建築物の一次エネルギー消費量の比率)-0.07(107%削減)を達成する。余剰電力は、九州電力とともに助成規約に抵触しない範囲で売電することを検討している。

 太陽光パネルは長州産業製、蓄電池はニチコン製を採用する。純水素型燃料電池は、太陽光を利用して生成・備蓄した水素を使い、停電時に電力を供給するもので、エノアと共同で構築する。レンズ型風力発電設備は、ローター周囲に集風体(レンズ)を付けることで通常風車と比べて2~3倍の出力増が期待できる。九州大学発のベンチャー企業であるリアムウィンド製。

 また、BEMS(ビルエネルギー管理システム)を導入し、ビル設備を最適制御して省エネを実現する。BEMSに接続される約230カ所のセンサーやコントロール装置類、BEMS制御できる太陽自動追尾型外付けブラインド、空調と照明をタスク&アンビエントに制御できるセンサー機材(CO2センサーを含む)などを備える。

 このほかにも、太陽熱利用ヒートポンプ給湯器や全熱交換器、Low-E複層ガラスなどを装備し、屋根や外壁に断熱高性能化を施した。RC造3階建てで延床面積は2664.91m2。5月19日に着工、2022年1月末に竣工予定。

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