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「太陽光+V2X」でレジリエンスと脱炭素、ヨークベニマル店舗で実証

2021/10/12 14:57
工藤宗介=技術ライター
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平常時の運用パターンの概要
平常時の運用パターンの概要
(出所:東京電力HD)
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非常時の運用パターンの概要
非常時の運用パターンの概要
(出所:東京電力HD)
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 東北南部・関東北部でスーパーマーケットをチェーン展開するヨークベニマル(福島県郡山市)、東京電力ホールディングス、東京電力エナジーパートナー(東京都中央区)の3社は10月8日、太陽光発電、蓄電池、電気自動車(EV)、V2X(Vehicle to Everything=EVから施設などへの充放電)機能付きマルチPCS(パワーコンディショナー)を活用した、電力供給の安定性に関する実証試験を開始した。

 近年相次ぐ自然災害の備えとして、非常時に安定電源を確保することが課題となっており、その解決策にEVから電力供給するV2Xが注目されている。EVに搭載された蓄電池を移動式電源と活用することで、建物へ継続的に電力を供給できる。ヨークベニマルと東京電力グループは、防災拠点としての店舗のレジリエンス向上とカーボンニュートラルを目指す。

 実証試験では、茨城県結城市にあるヨークベニマル結城四ツ京店を非常時の防災拠点に位置付け、出力10kWの太陽光パネル、容量約15kWhの蓄電池、EVで構成されたシステムから、事務所の照明など重要な電気設備に電力を供給することで、地域における災害支援の有効性を検証する。

 停電の長期化に備えて、蓄電池の残容量を監視し、近隣の電力融通可能なEVの充電量などの情報を取得して最適に配車することで、非常時における電力の安定供給の可能性を検証する。平常時には、太陽光パネルから蓄電池やEVに充電した電力を、夜間電力として店舗で自家消費することで、店舗のカーボンニュートラルにも寄与する。

 実証期間は10月~11月、終了後は導入設備をすべて撤去する。実証結果をもとに、全236店舗を展開するヨークベニマル他店舗への水平展開や、自治体・民間企業との連携などさまざまな可能性を検討し、地域のレジリエンスに貢献するとしている。

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