村田製作所は10月12日、同社の生産子会社である金津村田製作所(福井県あわら市)が太陽光発電および蓄電池システムを導入すると発表した。11月1日から使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する。
太陽光パネルの出力は638kW、蓄電池の容量は913kWh。生産計画・電力消費・気象情報・発電予測の各情報を統合管理し、リアルタイムでエネルギー使用を最適化できる独自のエネルギー管理システム(EMS)を組み合わせた。
発電可能な日中は、生産量の増減や天候をモニタリングしながら自家発電の利用と蓄電池の充放電を効率的に行う。夜間は、日中の電力需要に備えて蓄電池に充電する。系統電力の供給負荷の安定化および低減に寄与するとしている。
年間発電量は74万kWhを見込み、CO2削減効果は368tに相当する。同施設で使用する電力の約13%を賄える見通し。不足分は、グリーン電力を購入する。
太陽光パネルは中国DMEGC製、蓄電池システムは長瀬産業の100%子会社であるキャプテックス製(セルは村田製作所製)。EMSには、サッソー(東京都目黒区)のAI技術を採用した。なお、すべて自社所有の設備となる。
村田製作所は、2020年12月にRE100へ加盟し、2050年までに事業活動における使用電力を100%再エネで賄うことを目指している。金津村田製作所を100%再エネ利用工場のモデルとして、グループ各社にも積極的に展開していく。