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トヨタと産総研、車載太陽電池や水素で共同研究

2021/10/14 11:49
工藤宗介=技術ライター
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トヨタとシャープ、NEDOが共同開発し2019年に発表した車載用太陽電池
トヨタとシャープ、NEDOが共同開発し2019年に発表した車載用太陽電池
(出所:日経BP)
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 産業技術総合研究所(産総研)、トヨタ自動車、豊田中央研究所(愛知県長久手市)は10月12日、車載用太陽電池や水素関連システムなど、エネルギー・環境領域における先端技術開発の加速と実用化に向けた共同研究について検討を始めたと発表した。

 発表では、カーボンニュートラルの実現には「どのようなエネルギーを、誰が、どこで、どのくらい、どのように使うか。」が重要なポイントとなると指摘し、1つのエネルギーや技術に絞るのではなく、さまざまなエネルギーや活用技術の選択肢を広げる研究に取り組むとしている。

 具体的には、1)カーボンニュートラルを実現するためのエネルギーシナリオの構築、2)カーボンニュートラルと経済合理性を両立する街のエネルギーネットワークの構築、3)車載用高効率太陽光発電システムの開発、4)水素を「作る、運ぶ、使う」ための要素技術の開発――の4つの項目から共同研究の検討を行っていく。

 エネルギーシナリオの構築では、産総研が開発したエネルギーモデルを用いて、将来のエネルギー関連技術の動向・エネルギー環境政策など社会情勢の変化がエネルギーの活用システムに与える影響を分析し、クリーンエネルギーの消費見込み・新技術の導入・環境への負荷・コストなどカーボンニュートラル実現のためのシナリオを構築する。

 街のエネルギーネットワークの構築では、再エネを活用したカーボンニュートラルかつコストを最小にした街の最適なエネルギー構成、自動車開発で培った電動技術を通じた良品廉価なエネルギーインフラを提案する。

 車載用太陽光発電システム開発では、太陽光発電搭載車両の普及を目指して太陽電池の変換効率向上と低コスト化を追求する。水素の要素技術開発では、水素社会実現に向けて「水素を生成する技術」「安全に低コストで運ぶ技術(水素キャリア)」「水素をエネルギーとして使用する技術」における課題を解決するための要素技術を開発する。

 3者は今後、2050年カーボンニュートラル実現に貢献するために多方面からさまざまな技術の可能性を探るとともに、新たなパートナーとの連携についてもオープンに検討し、共同研究の成果が社会実装され普及・定着することを目指していく。

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