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モーリシャスでの波力発電、商船三井が可能性を調査

2021/10/21 16:58
工藤宗介=技術ライター
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mWaveの設置イメージ
mWaveの設置イメージ
(出所:商船三井)
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 商船三井は10月8日、同社が提案したモーリシャスにおける波力発電の実現可能性調査事業が、経済産業省の補助事業に採択されたと発表した。

 英Bomboraが開発する波力エネルギー変換装置「mWave」と、GIS(地理情報システム)の活用による自然環境にも配慮した適地選定のデータ化を通じて、モーリシャスにおける波力発電所の実現可能性を調査する。

 mWaveは、波でゴム製の膜がたわむことでタービンに空気を送り込んで発電する仕組み。海面下10mに設置するため景観への影響がないのが特徴。商船三井とBomboraは、1月に協定を締結し、日本およびアジア域でのmWaveによる波力発電プロジェクトの検討を進めている。

 今回の事業では、実際の発電設備は設置せず、設置に向けた基礎調査を実施する。モーリシャスにおけるエネルギー事情の確認、市場調査、電力販売先の検討、採算性資産を含むビジネスモデルを検証する。また、事業候補地の選定、インフラシステムの基本設計、事業化までのスケジュールなど事業化にかかる具体的な確認事項を検討する。日本への裨益効果を予測する。

 各調査項目は、GISや3次元CADなどの基本デジタルデータとして、今後の事業化に向けて一元管理の上活用する。調査期間は10月から2021年度末までを予定し、2022年度以降の事業化を目指す。まずは発電規模4MWの実現を想定するが、適地選定を通じて更なる拡大を目指す。

 商船三井は、同社がチャーターしていたばら積み貨物船が2020年7月にモーリシャス沖で座礁した事故を踏まえ、それ以降現地の自然環境保護・回復プロジェクトや社会貢献活動に取り組んできた。モーリシャスでは2030年までに再エネ比率を35%もしくは40%まで引き上げるロードマップを策定し、波力発電も将来的な電源構成のひとつに位置付けていることから、同国の環境政策に貢献すべく同事業を提案した。

 今回の経産省による補助事業は、「質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業費補助金(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査:二次公募)」、採択された事業の名称は「モーリシャス国・DXを活用した波力発電に係る実現可能性調査事業」となる。

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