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木製架台で営農型太陽光、グッドデザイン賞を受賞

2021/10/28 22:11
工藤宗介=技術ライター
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みらいのはたけイメージ図
みらいのはたけイメージ図
(出所:泉産業)
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テストサイトの木製架台
テストサイトの木製架台
(出所:泉産業)
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接合部のアップ
接合部のアップ
(出所:泉産業)
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 太陽光発電のEPC(設計・調達・施工)やO&M(運営・保守)サービスなどを手掛ける泉産業(東京都目黒区)は、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)用の木製架台システムを開発した。10月23日、2021年度グッドデザイン賞を受賞したと発表した。

 木製架台は「みらいのはたけ」と名付けた。主構造に地域の一般流通材を用い、アルミニウム製金物で接合した。アルミや鉄を主構造としたフレームと比較して、製造工程におけるCO2排出量を低減できる。中国DMEGC製のソーラーシェアリング用太陽光パネル(120W/枚)を採用し、遮光率を35%とすることで作物を選ばす栽培できる。

 同社によると、地域の産業にも貢献する地産地消の太陽光架台として企画した。収益性や発電効率だけを重視した従来の太陽光発電事業に、農業との共存や耕作放棄地の再生、地場産業への貢献など新しい視点を加えてシステム開発に取り組んだという。

 宮崎県新富町の放棄地を実証サイトとし、5月に木製架台を設置した。太陽光パネルを6枚載せ、出力は720W。太陽光パネル下の畑ではブロッコリーを栽培する。発電した電力は畑の管理などに利用する。

 今後は、2022年2月をめどに、福岡県糸島市のグランピング施設の畑の一部に系統に連系しないオフグリッド型太陽光の木製架台として導入する予定。2022年度中には九州エリアで販売開始を目指す。価格は、通常の太陽光発電システムの1.5~2倍程度のコストになる見込み。

 グッドデザイン賞は、公益財団法人・日本デザイン振興会が主催する国際的なデザイン賞で、社会の課題やテーマの解決にデザインを生かすことを目的に毎年実施されている。2021年度の応募総数は5835件、うち1608件が受賞した。

 「みらいのはたけ」について、審査委員は「本プロジェクトのように木造のソーラーシェアリングが普及すると、地域の原風景に馴染む持続可能なエネルギー供給のあり方が実現するかもしれない」とコメントした。

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