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ホンダ、再エネ電気を「持ち運び」、電動バイク向け着脱式蓄電池で

2021/11/03 15:22
工藤宗介=技術ライター
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Honda eMaaSコンセプト
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Honda Mobile Power Pack e:
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GYRO CANOPY e
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インドの電動三輪タクシー向け蓄電池シェアリング
インドの電動三輪タクシー向け蓄電池シェアリング
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インドの電動三輪タクシー向け蓄電池シェアリング
インドの電動三輪タクシー向け蓄電池シェアリング
(出所:ホンダ)
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 ホンダは、電動モビリティ向け着脱式の可搬型バッテリー(蓄電池)を活用した、再生可能エネルギーのさらなる拡大を推進する。10月29日に説明会を開催した。

 この可搬型蓄電池は、「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」との名称で、2017年に発表、2018年には電動二輪車に採用された。また、10月29日発売のビジネス用電動三輪スクーター「GYRO CANOPY e:」には、容量を1.3kWh以上に拡大した新型「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパックe:)」が採用された。

 ホンダでは、電動モビリティとエネルギーサービスをつなぎ「自由な移動の提供」と「再エネの利用拡大」に貢献する「Honda eMaaS」コンセプトを掲げている。「モバイルパワーパック」は、再エネ由来電力を持ち運びできるよう小分けし、移動と暮らしのなかでいつでもどこでも便利に使えるようにする。

 再エネの利用拡大に向けた「モバイルパワーパック」の用途としては、電力需給バランスを取るバッファ機能を想定する。例えば、日中の太陽光発電の余剰電力を蓄電し、夕方など発電量が不足する時間帯に電力を供給するピークシフトを行う。将来的には、複数の「モバイルパワーパック」を充電できる蓄電池交換ステーションを電力系統に接続し、電力不足時に電力系統に供給することも検討する。

 「モバイルパワーパック」と電動二輪車を用いた取り組みとしては、2019年からフィリピンで風力発電の余剰電力を活用した実験、2019年7月からインドネシアで蓄電池シェアリングを実証してきた。

 2021年2月からは、インドで電動三輪タクシー(リキシャ)向け蓄電池シェアリングを実証した。これらの結果を踏まえ、2022年前半にインドで電動三輪タクシー向けに「モバイルパワーパックe:」を用いた蓄電池シェアリング事業を開始する。

 同社は今後、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、さまざまな製品への「モバイルパワーパック」の活用を拡大していく。劣化により容量が減少してモビリティ用途に適さなくなった「モバイルパワーパック」を、家庭用蓄電池や他の製品の電源に活用するなどの二次利用(リパーパス)も検討する。

 このほかにも、さまざまな企業が、「モバイルパワーパック」を動力源とする機器の開発を検討している。今後、それを加速させて利用を拡大すべく、着脱式の可搬型蓄電池に関する規格の標準化にも取り組んでいく。

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