日本企業が開発に関わった海外の陸上風力発電事業が相次いで運転を開始した。戸田建設は、ブラジル北東部リオ・グランデ・ド・ノルテ州アレイア・ブランカ市に陸上風力発電所を建設し、9月7日に稼働した。
合計出力は27.72MW。出力3.465MWの独Nordex製風車を8基設置した。風車のナセル上部高は122m、ローター径は132m。年間発電量は約120GWhを見込む。発電した電力は民間企業に供給し、余剰が発生した場合は電力市場で売電する。
事業主体は、同社の現地法人である戸田インベストメント・ブラジルの100%子会社で2020年に設立した戸田エネルジア・ブラジル(TODA ENERGIA DO BRASIL)。
レノバは、ベトナム・クアンチ省で「クアンチ陸上風力発電事業」を建設し、10月31日までに運転を開始した。同社にとって、初の海外における再生可能エネルギー発電事業であるとともに、初の陸上風力発電事業になる。
Lien Lap、Phong Huy、Phong Nguyenの3つの事業区画で構成される。出力4MWのデンマーク・ヴェスタス製風車を事業区画あたり12基、プロジェクト全体では36基設置した。事業区画あたりの出力は各48MW、合計出力は144MW。発電した電力は、ベトナムの固定価格買取制度(FIT)に基づき売電する。買取価格は8.5セント(米ドル)/kWh(日本円換算で約9.3円)。
ベトナムの電力事業者Power Construction Joint Stock Company No.1などが60%、レノバが40%を出資して共同開発した。また、アジア開発銀行(ADB)を中心に、オーストラリア連邦政府傘下のExport Finance Australia、独立行政法人・国際協力機構(JICA)を含む金融機関との間でグリーン融資関連契約を締結した。