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五洋建設、「太陽光+水素」で室蘭の新工場をネットゼロに

2021/11/12 18:38
工藤宗介=技術ライター
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室蘭製作所・新工場のパース
室蘭製作所・新工場のパース
(出所:五洋建設)
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新工場のZEB化、エネルギー導入計画
新工場のZEB化、エネルギー導入計画
(出所:五洋建設)
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 五洋建設は11月10日、北海道室蘭市にある室蘭製作所の新工場建設において、太陽光発電と燃料電池による水素システムを用いて工場全体でネット・ゼロ・エネルギーを目指すと発表した。2022年10月に稼働する予定。

 工場屋根に出力670kWの太陽光パネルと出力30kWの燃料電池を設置し、事務所や工場のすべての電力を賄う。水素は、副生水素と太陽光発電の余剰電力から製造する。

 副生水素は、タンク(貯蔵量900Nm3×2基)に貯蔵し、燃料電池による発電で事務所の一部で常時利用する。水素は、休日など太陽光発電の余剰電力を活用して水電解装置(製造量3Nm3/h)で製造し、水素吸蔵合金(貯蔵量300Nm3)に貯蔵して随時またはBCP対策時に燃料電池で発電する。

 新工場の事務所では、樹脂サッシの採用による断熱性の向上、採光フィルムで昼光を拡散することで照明負荷の低減、寒冷地用の高効率空調設備の導入、人感センサー制御などにより省エネを促進する。これた省エネ対策によるエネルギー削減率は62%になる。

 五洋建設では、2019年に久光製薬ミュージアムでZEB認証の取得、2020年に協和エクシオ南関東支店でNearly ZEB認証の取得など、実物件におけるZEBの計画・施工・検証に関わってきた。また、技術研究所展示実験棟で省エネ技術を実証し、再エネを含まず省エネ率72%を達成した。

 今回の取り組みを通じて、建物や工場のZEB化、水素システムの利用などに関する知見を蓄積していく。また、室蘭製作所では、これまで橋梁などの鋼構造物を製作してきたが、今後は需要拡大が見込まれる洋上風力建設関連の仮設鋼構造物などの製作を行うグリーン工場としての発展を目指す。

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