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日本ガイシとリコー、蓄電池に「電気+再エネ価値」を充電

NAS電池を含めた太陽光電気のトラッキングを検証

2021/11/16 23:35
工藤宗介=技術ライター
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配電網内への再エネ導入量拡大と利用最大化
配電網内への再エネ導入量拡大と利用最大化
(出所:日本ガイシ、リコー)
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異なる配電網間での再エネ融通
異なる配電網間での再エネ融通
(出所:日本ガイシ、リコー)
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 日本ガイシとリコーは11月12日、再生可能エネルギーの発電から消費、余剰電力の電力貯蔵用NAS電池への充放電を含めたすべてのプロセスをトラッキング(追跡)する実証実験を実施すると発表した。岐阜県恵那市の地域新電力会社である恵那電力を実フィールドとして実証する。実証期間は2022年4月から2023年3月までの1年間の予定。

 恵那電力が公共施設や遊休地に設置準備を進めている太陽光発電設備やNAS電池と、リコーが開発するブロックチェーン技術を用いた再エネ流通記録プラットフォームを用いて、再エネ電力の発電・蓄電・消費のトラッキングを検証する。実証設備は、複数の太陽光発電所が合計出力1.5MW、NAS電池が出力200kW・容量1200kWh、需要家が10カ所程度。

 配電網内の再エネ発電と需要家の消費をリアルタイムにトラッキングし、余剰分を環境価値の付与とともにNAS電池に充電することで、余剰電力が基幹系統に流れ込む逆潮流を抑制する。環境価値の担保された再エネ電力を蓄電できるため、地域の再エネ比率と地産地消率を最大化できる。

 また、再エネ余剰電力を配電網間でリアルタイムに融通・利用することが困難な場合に、トラッキングにより環境価値を担保したままNAS電池に充電する。系統制約のない時間帯にNAS電池間で再エネ電力を融通することで、再エネ環境価値を失わず地産地消の比率を向上できる。

 恵那電力は、日本ガイシ、恵那市、中部電力ミライズにより2021年4月に設立された地域新電力会社で、2022年4月に事業を開始する予定。太陽光発電設備とNAS電池を自社保有し、固定価格買取制度(FIT)を利用しない「恵那モデル」により、エネルギー地産地消によるゼロカーボンシティの実現を目指している。

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