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田原市で50MWのバイオマス発電、東南アジア産木質ペレットで

2021/11/25 19:50
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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40.7MWの「たはらソーラー第二発電所」の隣の区画に建設
40.7MWの「たはらソーラー第二発電所」の隣の区画に建設
(出所:九電みらいエナジー)
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 九州電力グループの再生可能エネルギー開発会社、九電みらいエナジー(福岡市中央区)は11月18日、愛知県田原市の臨海工業地域において、出力50MWのバイオマス発電所を建設すると発表した。

 九電みらいエナジーにとって、12カ所目のバイオマス発電所となる。これまで11カ所・合計出力約 500MWのバイオマス発電に関わってきたとしている。

 同社のほか、伊藤忠商事グループ、東急不動産の3社が出資する特定目的会社(SPC)、田原グリーンバイオマス合同会社(東京都港区)が事業運営会社となる。

 出資比率は、九電みらいエナジーが40%、伊藤忠商事の100%子会社である青山ソーラーが40%、東急不動産が20%となっている。

 建設地は、田原市の臨海工業地域内の「田原4区」の中央付近の区画である。ここは、中部地区で最大規模の太陽光発電プロジェクトである合計出力80MW以上のうち、出力40.7MWの「たはらソーラー第二発電所」が立地している隣の区画となる(関連コラム:中部地方最大の80MW、田原市臨海に稼働したメガソーラー)。

 また、田原市の臨海部では、大規模な木質バイオマス発電所の開発計画が相次いで公表されている。JFEエンジニアリング、中部電力、東邦ガス、東京センチュリーによる国内最大級の出力112MWの木質バイオマス専焼発電所(関連ニュース1)、丸紅、JAG国際エナジー(東京都千代田区)、大阪ガスによる出力75MW(同ニュース2)である。

 先行の2案件は、いずれも、総合商社による調達力を生かして輸入ペレットを燃料とする。

 今回の九電みらいエナジーの案件は、同社が建設や運転などの技術、伊藤忠商事が木質ペレットの長期供給、東急不動産が再エネ発電事業の運営ノウハウの提供を、それぞれ担う。

 燃料は、輸入木質ペレットなど、としている。

 伊藤忠商事のネットワークを通じて、東南アジアを中心に調達する。基本的に木質ペレットを使用する予定で、一部、ヤシ殻(PKS)の使用も想定している。

 発電所の建設や運転の資金の一部はプロジェクトファイナンスにより調達する。

 稼働後の年間発電量は、一般家庭約11万世帯分の消費電力に相当する、約3億4000万kWhを見込んでいる。

 固定価格買取制度(FIT)に基づく売電単価は24円kWh(税別)で、中部電力送配電に売電する。

 オーナーズエンジニアリング(発電事業者側の技術担当)は九電みらいエナジー、施工は東洋エンジニアリング、稼働後のO&M(運用・保守)は東京エネシスがそれぞれ担当する。

 燃料の供給は伊藤忠商事、国内における物流は、地元の愛知海運産業(愛知県田原市)がそれぞれ担当する。

 2022年11月に着工し、2025年4月に売電を開始する予定となっている。

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