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水素菌からバイオマス燃料、ベンチャーと太陽石油が共同研究

2021/11/26 18:14
工藤宗介=技術ライター
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UCDI水素菌
UCDI水素菌
(出所:CO2資源化研究所)
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 東京大学発のバイオベンチャー企業であるCO2資源化研究所(東京都江東区)と、太陽石油(東京都千代田区)は11月17日、バイオジェット燃料の原料であるイソブタノール製造に関する共同研究契約を締結したと発表した。

 共同研究では、CO2資源化研究所が開発した「UCDI水素菌」による水素(H2)と二酸化炭素(CO2)を原料にしたイソブタノール生成に関する基盤技術(特許取得済み)と、太陽石油の石油精製に関する知見を組み合わせ、SAF(持続可能な航空燃料)製造の実証化に向けた技術開発を行う。

 世界的な脱炭素化に向けて、航空輸送分野においてもバイオマスや廃食用油などを原料としたSAFの製造、供給が進められている。一方、これらのSAFは、食料との競合、水資源や地球環境保全への影響、原料確保などに課題があり、大量生産には不向きな状況にある。この解決方法として、CO2から燃料を製造するカーボンリサイクルに期待が高まっているという。

 UCDI水素菌は、水素を触媒にCO2を有機成分として増殖する特殊な水素菌で、24時間で1個体が1600万個と増殖速度も速いのが特徴。これは1gが16tに増殖することを意味する。CO2資源化研究所では、バイオ燃料のほか、Biofeeds(飼料用動物性たんぱく素材)、ヒト用プロテイン、各種化学品の4事業分野での産業化に取り組んでいる。

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