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太陽光第10回入札、最低価格は10.23円、特高3案件で164MW落札(page 2)

落札容量の合計は昨年度を越え、通期で950MW規模に

2021/11/28 11:08
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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特高3案件に「ミドル」が押し出される

 今年度は、フィード・イン・プレミアム(FIP)開始を来年度に控え、250kW以上の太陽光がFITによる売電事業で認定が取得できる最後の年度になる。そのため駆け込み認定が予想された。入札参加資格の審査に提出された容量は、前回の318.347MWから今回377.5657MWに増加し、やはり駆け込みの傾向が出てきた。次回のFIT最後の入札ではさらに駆け込みが増え、入札上限価格が10.25円/kWhに下がることと合わせ、落札価格は10.00円前後での駆け引きになり、加重平均落札価格が10円/kWhを下回る可能性もある。

 今回の落札結果を、規模別に見ると、2MW以上の特別高圧案件は3件(39.9MW・10.25円/kWh、94.16MW・10.29円/kWh、29.999MW・10.33円/kWh)、1MW以上2MW未満のメガソーラーが34件、250kW以上1MW未満のミドルソーラーが44件だった。前回入札では特高案件が4件、メガソーラーが60件、ミドルソーラーが128件だったことと比べると、メガソーラーが半減、ミドルソーラーが3分の1に減少した。

 今回、募集容量が約18MW増えたにもかかわらず、メガソーラーとミドルソーラーの件数が大幅減となったのは、特高の落札案件の規模が大きく、3件合計で約164MWに達したことが背景にある。この3件だけで落札量全体の7割弱を占めた。前回の入札では特高案件4件のうち3件が10MW未満だったため合計でも約60.6MWに留まっていた。

 今回の落札件数が前回の192件から81件に半減したのも、低価格を付けた大規模な特高3案件の落札に伴い、メガソーラーとミドルソーラーが押し出された格好になったからだ。落札できなかった案件の平均容量は1MWを下回るため、多くのミドルソーラーが10.40円/kWhを超える価格を付けて落札できなかったことが伺える。

 今年度の入札ではこれまで、用地確保の面で開発余地の大きいミドルソーラーの落札件数が群を抜いていたが、ここにきて数十MWクラスの大規模な特高案件の開発に復調の兆しがあり、次回でも容量ベースでかなりの募集枠を占める可能性もある。もともと太陽光発電の開発で最もコスト効率の高いサイズは、数十MWクラスの大規模案件だけに、入札でも、本来のコスト競争力が発揮されて、特高案件が有利となってきたとも言える。

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