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走行中のEVに余剰再エネを給電、関電など実用化へ

2021/11/30 20:41
工藤宗介=技術ライター
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EV走行中給電システムにおけるEMSのイメージ
EV走行中給電システムにおけるEMSのイメージ
(出所:関西電力)
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 関西電力、ダイヘン、大林組は、電気自動車(EV)の走行中給電システムに関する技術開発を推進する。11月19日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」に提案し、助成事業に採択されたと発表した。

 非接触で給電可能なEV走行中給電システムと、都市全体でのエネルギー管理システム(EMS)を開発する。EVの航続距離の延長と充電の利便性向上とともに、常にEVと電力系統を接続することで昼間に余剰となる再生可能エネルギー電力の有効活用を目指す。

 道路の信号手前にコイルを埋設し、その上を低速走行または停止したEVに給電する。EMSは、EVの蓄電池(バッテリー)残量状態を管理しながら給電指令で制御する。開発目標は、時速20km走行時に給電性能30kW。時速40kmで1時間走行し、うち信号で20分停止した場合、走行距離61km分の給電が可能としている。

 大分県にあるダイヘンの試験場において、EMSからの給電制御試験や電磁波などの安全性、給電システムの道路埋設に関する課題を抽出する。2021年度~2023年度を実用化に向けた開発フェーズ、2024年度~2025年度を実証フェーズとし、大阪・関西万博での開発成果の実装を目指す。

 3社に加えて、EVの走行中給電システムに関して研究している東京大学や東京理科大学、モビリティのエネルギーマネジメントを研究している大阪大学とともに産学連携で取り組む。さらに、開発成果の普及を促す組織・団体として一般社団法人・日本自動車工業会も参画し、オールジャパン体制で取り組んでいく。

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