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太陽光廃棄費用の積立制度、経産省が「内部積立て」で事前相談

2021/11/30 21:51
工藤宗介=技術ライター
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FIT認定事業における外部積み立てスキーム図
FIT認定事業における外部積み立てスキーム図
(出所:経産省)
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 経済産業省は11月19日、太陽光パネル廃棄費用の積立制度が来年度からスタートするのに備え、特例として認められる「内部積立て」に係る事前相談を開始すると発表した。

 同積立制度は、2020年6月の再エネ特措法の改正により創設された。固定価格買取制度(FIT)では、当初から廃棄費用を想定した上で調達価格を算定してきたが、実際に廃棄費用を積み立てている事業者は2割以下にとどまっていたことから、確実な積立てを担保するために新設された。

 対象となるのは、出力10kW以上のFITまたはフィード・イン・プレミアム(FIP)認定事業で、原則として源泉徴収的な「外部積立て」を求める。認定事業者が買取事業者から売電収入(調達価格)を受け取る際に自動的に積立金を差し引かれる仕組みで、積立て先は電力広域的運営推進機関。積立時期は調達期間・交付期間の終了前10年間。

 外部積み立てで差し引かれる金額は、2012年度認定案件(買取価格40円/kWh)で1.62円/kWh、2013年度認定案件(同36円/kWh)で1.40円/kWhなどで、以降、概ね段階的に下がり、2021年度認定案件(50kW以上250kW未満・同11円/kWh)で0.66円/kWhなどとなっている。

 一方、長期安定発電の責任・能力があり、かつ確実な資金確保が見込まれ一定の厳格な要件を満たす場合は、例外的に発電事業者による「内部積立て」が認められる。内部積立ての正式な変更認定申請の受付開始は2022年4月1日だが、最も早い案件では2022年7月に積立てが開始されることを考慮し、2022年度~2024年度の認定案件の事前相談を受け付ける。対象案件は、再生可能エネルギー電子申請にログインすると認定設備の参照画面に「内部積立の事前相談」アイコンが表示される。

 内部積立ての要件は、50kW以上の太陽光発電認定事業であり、長期安定的な発電事業の実施に向けた事業計画などを作成し公表することなど、以下の6項目をすべて満たすこととなる。

(1)電気事業法上の事業用電気工作物に該当すること
(2)事業者が電気事業法上の発電事業者に該当すること(発電設備が発電事業者の義務が及ぶことが明確な特定発電用電気工作物であることを含む)
(3)外部積立ての水準以上の費用を積立てが予定されており、その公表に同意すること
(4)定期報告(年1回)のタイミングで外部積立てられているべき額以上の費用が積み立てられており、その公表に同意すること(修繕など一時的に下回る場合は原則1年以内に再び満たすこと)
(5)金融機関または会計士などにより費用確保が可能であることを定期的に確認されていること(積立金が専用口座で管理されていること、認定事業者または財務的・組織的一体性が認められる他法人が上場されており費用が計上され額が明記されていること)
(6)上記(1)~(5)の要件を満たさなくなる場合、遅延なく積立金を外部に積み立てることに同意していること

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