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未来機械のパネル清掃ロボット、ドバイで2500時間稼働

2022年には日本国内向けにも新機種を発売

2021/12/04 19:20
工藤宗介=技術ライター
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稼働中の「ソーラーパネル清掃ロボットType4」
稼働中の「ソーラーパネル清掃ロボットType4」
(出所:未来機械)
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稼働中の「ソーラーパネル清掃ロボットType4」
稼働中の「ソーラーパネル清掃ロボットType4」
(出所:未来機械)
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国内向けに開発中の「ソーラーパネル清掃ロボットType2W」
国内向けに開発中の「ソーラーパネル清掃ロボットType2W」
(出所:未来機械)
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 未来機械(高松市)は12月1日、同社が開発・製造した太陽光パネル清掃ロボットが、アラブ首長国連邦・ドバイの出力400MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に60台以上納入され、1台あたり2500時間以上の長期稼働を達成したと発表した。

 ドバイ周辺では、日本の2倍以上の年間日射量があり、太陽光発電に適した地域としてメガソーラーの建設が進められている。その一方、降水量がほとんどないためパネル表面に砂塵が堆積しやすく、放置すると1カ月で約15%も発電効率が低下するという課題がある。

 清掃コストの削減と作業品質の安定化に向けて、複数の企業が清掃ロボットの開発を進めてきたが、高気温かつ砂塵の多い過酷な環境では長時間の稼働に耐えられない機種がほとんどだった。丈夫なロボットは1台あたり50kg以上と重く、4人で運ぶ作業性の悪さに加えて、追尾型架台に乗せるとパネルがたわんで損傷する恐れがあった。

 同社が開発した「ソーラーパネル清掃ロボットType4」は、ロボットの構造や材質を見直すことで重量を36kgまで軽量化し、2人で持ち運べるようにした。また、パネルにロボットの重量負荷がかかりにくい機構を採用し、パネルがたわみやすい追尾式架台でも使用できるようにした。水を使わない回転ブラシで、1時間あたり700枚分のパネルを清掃できるという。

 Type4を導入した「ムハンマド・ビン・ラーシド・アル・マクトゥーム・ソーラーパーク(MBRソーラーパーク)」は、東京ドーム145個分の敷地面積676万5000m2に約100万枚相当の太陽光パネルと追尾型架台を設置し、約13万世帯分の電力を賄える。Type4は、試験運用期間を含めて1年8カ月にわたって清掃に使用された。この間、パネルに損傷は見られなかった。耐用年数は5年以上を想定しており、今後も継続的な稼働が見込まれる。

 中東地域では、アラブ首長国連邦以外にもサウジアラビアやオマーン、カタールなどで太陽光発電の大幅な導入・拡大が予定されている。中東湾岸6カ国における太陽光パネル清掃ロボットの市場規模は、2030年までに200億円を超える見込み。同社は、こうした成長市場に向けた高効率な清掃技術を提供するとしている。

 また、日本国内では、雨で日常的な汚れの大部分は落ちる一方で、落ちきらない汚れが蓄積して発電効率を低下させるケースもある。特にパネル端部には雨水がたまるため汚れが固着しやすいなど、中東とは異なる課題があるという。同社は、水と特殊なブラシを用いてパネル端部まで清掃できる「ソーラーパネル清掃ロボットType2W」を開発中で、2022年に販売を開始する予定。

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