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「さらなる予算措置を」「パネル税の新設は慎重に」、自然エネ協議会が提言

「再エネ促進区域」の設定には情報と人材も不足

2021/12/05 15:32
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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経産省で政策提言を手渡した
経産省で政策提言を手渡した
経産省の岩田・経産大臣政務官と自然エネ協議会の飯泉会長・徳島県知事(出所:日経BP)
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経産省での政策提言の様子
経産省での政策提言の様子
(出所:日経BP)
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 34の道府県と約200社の企業で組織した自然エネルギー協議会は12月3日、「グリーントランスフォーメーション・経済と環境の好循環へ」と題した提言をまとめ、経済産業省の岩田和親・経済産業大臣政務官に手渡した。

 提言では、菅・前政権が打ち出した「2050年カーボンニュートラル」を受け、第6次エネルギー基本計画で設定した「2030年度に再生可能エネルギー比率・36~38%」との目標を評価しつつも、「諸外国に比べて、再エネを含めたグリーン関連予算が十分ではなく、さらなる予算措置が必要」と要望した。

 自然エネルギー協議会の調査によると、各国政府のグリーン関連予算は、EUが105.7兆円、米国90.2兆円、英国10.7兆円、中国7.0兆円、ドイツ6.9兆円などに対し、日本は2022年度概算要求で200億円の交付金制度と200億円の財政投融資など、1.2兆円増額されたものの、それを含めても3.5兆円に留まるという。

 加えて、地球温暖化対策推進法の改正で地方自治体に求められる「再エネ導入目標」「再エネ促進区域」の設定には、再エネプロジェクトに関する情報や人材が不足しているとした。

 自然エネルギー協議会の飯泉嘉門会長(徳島県知事)は、「グリーン関連の予算規模は、欧米に比べて1桁から2桁も少ない。自治体がさらなる再エネ導入に取り組むには、十分な財政措置のほか、再エネ促進区域の設定に参考になるモデルケースの横展開などの適切な情報や、それを実現する人材が不可欠」と要望した。

 また、今回の提言では、岡山県美作市が法定外目的税として導入を目指している「太陽光パネル税」に関しても言及し、「再エネの普及促進や地域との共生など、総合的な観点から慎重に対応することを要望する」と盛り込んだ。

 飯泉会長は、太陽光パネル税に関し、「傾斜地に設置した太陽光発電設備が災害リスクを高めるとの危惧に関しては、条例などで立地規制を設けるなどの対応が適切で、太陽光パネルが増えたからそれに課税して税収を確保するというのは、今後も太陽光発電事業を推進していく必要があることを考えると問題がある」とした。

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