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再エネ100%の集合住宅、太陽光余剰で水素、転換時の排熱利用

2021/12/07 00:03
工藤宗介=技術ライター
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パッシブタウン第5期街区の完成予想図
パッシブタウン第5期街区の完成予想図
(出所:YKK不動産)
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パッシブタウン第5期街区の完成予想図
パッシブタウン第5期街区の完成予想図
(出所:YKK不動産)
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 YKK不動産(東京都千代田区)は、富山県黒部市での複合型賃貸集合住宅「パッシブタウン第5期街区」の計画を発表した。第1~3街区の開発で得られた知見やデータに基づくパッシブデザインをベースに、水素エネルギー供給システム(Power to Gas)を日本で初めて集合住宅に導入する。

 春から秋にかけて太陽光発電の余剰電力を用いて水の電気分解で水素を生成し水素吸蔵合金に貯蔵。冬場に燃料電池で発電して住戸に電力を供給し、再生可能エネルギーの季節間の平準化に取り組む。また、水素を生成および電気に戻す過程で発生する熱は給湯に利用し、エネルギーを効率よく活用する。

 再エネ設備の出力規模は未定だが、100%再エネで賄うことを前提に詳細設計を進めている。また、県産木材を利用した北陸地方では初となる木造中高層集合住宅(一部鉄筋コンクリート造・鉄骨造、6~7階建て90戸の予定)となり、森林資源を循環活用してCO2を長期間固定し、カーボンニュートラルの実現を目指す。

 基本計画・基本設計(建築)は、オーストリアの建築家ヘルマン・カウフマン氏が担当する。また、基本設計(構造・設備)・実施設計は竹中工務店、ランドスケープ設計は設計組織プレイスメディアが行う。総事業費は約50億円。工期は2023年4月~2025年3月の予定。

 パッシブタウンは、風や地下水などの再生可能エネルギーを最大限に活用した「まちづくり・住まいづくり」構想。2013年に全9街区250戸のマスタープランを発表。その後、2016年の第3街区計画時に全6街区250戸に計画を修正、今回の第5期では第5~6街区の予定地をすべて使用し、全5街区207戸の計画とした。

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