阿久根市、太陽光による自営線マイクログリッドを構築

トラストバンク、出光興産、ソーラーフロンティアが連携

2021/12/08 19:56
工藤宗介=技術ライター
締結式の様子
締結式の様子
左から出光興産の渡邊執行役員、トラストバンクの前田執行役員、ソーラーフロンティアの嶽間澤執行役員(出所:トラストバンク、出光興産、ソーラーフロンティア)
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阿久根市役所施設の駐車場屋根への太陽光パネル設置イメージ
阿久根市役所施設の駐車場屋根への太陽光パネル設置イメージ
(出所:トラストバンク)
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阿久根市マイクログリッド構想
阿久根市マイクログリッド構想
(出所:トラストバンク)
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 ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京都渋谷区)と出光興産、ソーラーフロンティア(東京都千代田区)の3社は12月7日、地域の脱炭素化推進に向けた連携に関する覚書を締結したと発表した。地方自治体への脱炭素に向けた提案および再生可能エネルギー電力の供給を通じて、地域のエネルギー地産地消とレジリエンス強化に貢献する。

 トラストバンクは、地域経済の循環を促す上で経済的に域外流出が大きい電力事業において、エネルギーの地産地消を目指す事業を展開する。出光興産とソーラーフロンティアは、国内外での太陽光発電の開発経験や太陽光パネル累計出荷量で6GWを超える実績で培った知見を生かし、地域創生に関して包括的に提案していく。

 協業第1号案件として、鹿児島県阿久根市と、トラストバンクの出資により設立した合同会社トラストバンク阿久根が推進する地域内再エネ活用モデルの構築事業に、ソーラーフロンティア製の太陽光パネルを採用した。

 同事業は、トラストバンク阿久根が太陽光発電などの電源や電力を貯蔵する蓄電池などを調達。発電した電力は、自営線などを通じて市内公共施設に供給する。地域マイクログリッド網を構築することで、従来のエネルギーシステムでは域外に流れていた電力が域内の需要家に届き、電気料金も市内に循環される。

 また、発電電力の一部が供給される市内公共施設では約80%のCO2排出量削減効果が期待される。さらに、自治体単位の分散型エネルギーシステムを構築することで、非常時にも域内で電力を確保でき、大規模災害などにおける地域の防災や減災対策に寄与する。

 阿久根市では、同事業を再エネ導入による自立循環型社会の構築に向けた第一歩に位置付け、2030年CO2実質排出量ゼロを目指すとともに、災害に強いまちづくりに取り組む。トラストバンク阿久根は、阿久根市および地元企業の資本を受け入れることで、事業ノウハウと収益を市内に残し、地域経済循環の構築を目指す。