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太陽光パネル価格、3分の2の事業者が「15%以上値上がり」と回答

FITによる事業計画認定の申請にも影響

2021/12/09 18:57
工藤宗介=技術ライター
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太陽光パネルの価格変動
太陽光パネルの価格変動
(出所:日本PVプランナー協会)
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FIT認定申請への影響
FIT認定申請への影響
(出所:日本PVプランナー協会)
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 一般社団法人・日本PVプランナー協会は12月6日、協会員および業界関係者を対象に実施した「太陽光パネルの価格高騰と納期遅延に関する緊急調査」の結果を発表した。それによると、太陽光パネルの価格について、約3分の2の事業者が「15%以上の大幅な価格上昇」に見舞われていたことが分かった。

 中国の電力事情に伴う太陽光パネルの納期遅延と原材料高騰による値上げの影響について調べたWebアンケート調査。調査期間は11月5日~12月4日。有効回答数は108人、うち51.9%が協会員、13.9%が非会員(施工店)、13%が非会員(販売店)、21.3%が非会員(その他)。

 太陽光パネルの納期について聞いたところ、1カ月以上が16.7%、3カ月以上が35.2%、半年以上が11.1%、さらに仕入先から回答がない(納期未定)が27.8%を占めた。通常の納期は、1カ月以内が46.3%、2~3カ月以内が42.6%であり、大きな遅延が生じている。さらに、来年の見通しも、3カ月以上・半年以上・見通せないが合計89.9%に達した。

 販売価格については、34.3%が「2020年比30%以上上昇した」、31.5%が「同15%以上上昇した」と回答し、合計65.8%の事業者で大幅な価格上昇に見舞われた。2020年には、「2019年比で下がった」または「変わらない」とする回答が66.7%だったことを踏まえると、今年は異例な状況が発生していると分析している。来年の見通しについては、75.9%が「値上がりが続く」とみている。

 また、価格上昇に見舞われている回答者(90人)のうち、48.9%が「固定価格買取制度(FIT)の事業計画認定申請に影響があった」と回答した。そのうち57.6%が「認定申請数を減らした」、22%が「認定申請そのものを行わなかった」と答え、太陽光パネルの価格上昇がFIT制度の運用にも影響を及ぼしていることが明らかとなった。

 調査結果について同協会は、「これまでFITやフィード・イン・プレミアム(FIP)制度の政策検討にあたり太陽光発電資材の価格は常に低下していくことが暗黙の了解となっていたが、今年の太陽光パネルの価格上昇が事業計画認定の申請にも影響していることが明らかとなったことから、その前提条件の見直しが必要」と指摘する。

 また、太陽光パネルの納期が従来の2倍以上に延び、その解消が見通せない状況が生じていることから、3年ルールや各種補助制度の完了期日の見直しも必要としている。いずれも国際的な市場環境の変化によって生じる、個別の事業者では対応不可能な事象であることから、現状を踏まえた迅速な政策対応を求めている。

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