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京大と大ガス、気象予測を共同研究、エネ事業に応用

2021/12/16 17:43
工藤宗介=技術ライター
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地球規模での中長期気象予測のイメージ
地球規模での中長期気象予測のイメージ
(出所:京都大学と大阪ガスの共同リリース)
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エネルギー事業と気象の関係
エネルギー事業と気象の関係
(出所:京都大学と大阪ガスの共同リリース)
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 京都大学と大阪ガスは12月14日、中長期の気象予測に関する共同研究を開始したと発表した。気温によりガス・電力需要に変化が生じたり、天候により太陽光発電量が影響を受けるなど、エネルギー事業は気象条件と密接に関係していることから、極寒や猛暑を早期に予測することでエネルギーの安定供給に貢献する。

 京大防災研究所の地球規模の気象力学や数値天気予報に関する知見と、大阪ガスの気象シミュレーションと機械学習を組み合わせた気象予測のノウハウなどを融合し、地球規模の大気の状態を解析する。極寒や猛暑などエネルギー事業に影響を及ぼす可能性のある現象を2週間から数カ月前に予測することを目指す。

 2021年度は、北半球の気象パターンを分析することで、大陸から日本への寒波到来の予兆を早期に把握する手法に関して研究する予定。予測結果は、大阪ガスグループ内で活用するほか、社外へ情報提供することも検討する。

 京大防災研究所では、地球規模での異常気象のメカニズムの解明や予測可能性、数値天気予報に関する研究に取り組んでいる。これまでに猛暑の予測可能性やエルニーニョ発生時のテレコネクション(遠隔影響)パターンの解明などで成果を上げている。

 大阪ガスは、気温情報を活用したガス需要量予測やガスファンヒーターの売れ行き予測に取り組んできた。2000年から独自手法の気象シミュレーションを開始し、日射量予測と機械学習を組み合わせた太陽光発電量予測、大型台風予測による家庭用蓄電池「エネファームtype S」の発電停止日前倒しサービスなどを展開している。2018年には気象予報業務の許可も取得した。

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