世界初の「水空合体」ドローン、水中撮影の実証に成功

洋上風力、水上太陽光の点検などを想定

2021/12/17 22:41
工藤宗介=技術ライター
水空合体ドローンの仕組み
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水空合体ドローン
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水空合体ドローン
水空合体ドローン
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着水し水中ドローンを分離する様子
着水し水中ドローンを分離する様子
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着水し水中ドローンを分離する様子
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(出所:KDDI)
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 KDDI、KDDI総合研究所、プロドローン(名古屋市)は、世界初となる水空合体ドローンの開発を進めている。11月17日、水空合体ドローン(無人小型飛行体)を自律飛行させ、遠隔で水中の様子を撮影する実証に成功した。洋上風力発電や水上太陽光設備の点検などの用途を想定する。

 水空合体ドローンは、空中ドローンのケージ内に水中ドローンを収納したもの。沿岸から自律飛行し、水面に着水して水中ドローンを分離。水中ドローンを遠隔操縦することで水中を撮影できる。撮影後は水中ドローンを回収して帰還する。

 モバイル通信(4G LTE)によりスマートドローンプラットフォームに接続し、遠隔で自律飛行指示や水中カメラのリアルタイム中継を見ながらの水中撮影が可能。また、音響測位によりGPSが使えない水中でも水中ドローンの位置をマップ上で確認しながら操作できる。

 空中ドローンと水中ドローンは有線接続される。ケーブル長は12m(今後延長予定)。飛行時間は15分以内、潜航時間は5時間以内。耐風性は10m/s以内。沿岸から操作する場合、沖合2~3kmまでの水中撮影が可能という。機体寸法は1640×1640×760mm、重量は21kg。

 従来の水中撮影は、その都度大型の船を出しダイバーが水中に潜って撮影していた。水空合体ドローンを用いることで安全かつ効率的な撮影が可能になり、コストと時間の削減が期待できる。

 今回の実証は、電源開発(Jパワー)の協力のもとJパワー若松総合事業所(北九州市)で実施した。3社は、今後もさまざまなパートナーとともに実証を続け、2022年内の実用化を目指す。