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早生樹をバイオマス燃料に活用、FIT後にらみ実証

2021/12/23 18:12
工藤宗介=技術ライター
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大阪ガスグループが参画する木質バイオマス発電所
大阪ガスグループが参画する木質バイオマス発電所
(出所:大阪ガス)
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 大阪ガスなどが出資して国産木質バイオマス燃料の調達・搬送・販売を行う事業会社グリーンパワーフュエル(GPF、大阪市)は、燃料用途に特化した早生樹の活用に関する実証事業を行う。12月17日、兵庫県宍粟市と協力協定を締結したと発表した。2022年春から開始する予定。

 早生樹とは、一般的に植林されている樹種よりも早く成長する樹木の総称で、代表的な樹種としてセンダンやコウヨウザンなどが挙げられる。スギやヒノキは成長までに40~50年程度かかるが、早生樹は5~15年程度の短い成長・伐採サイクルによる調達量の拡大およびコストダウンが期待される。

 実証事業では、宍粟市が所有する山林および耕作放棄地などに早生樹を試験的に植林し、成長性の確認とバイオマス燃料としての有用性を評価する。燃料用早生樹の活用による持続可能な国内林業の事業モデルの構築に取り組むとともに、その成果を固定価格買取制度(FIT)満了後のバイオマス発電所の自立運営につなげていく。

 GPFは、大阪ガスが55%、西信森林資源が35%、日本製紙木材が10%を出資し2019年3月に設立した。これまでに全国の林業関連事業者から年間約10万tの国産木質バイオマスを調達する能力を確保している。今後、大阪ガスグループが参画するバイオマス発電所(稼働中が2カ所52MW、建設中が5カ所350MW)などに供給し、バイオマス燃料の地産地消を推進していく。

 大阪ガスグループでは、2030年度までに自社開発や保有に加えて、他社からの調達も含めて、国内外で5GWの再生可能エネルギー電源の普及に貢献し、国内の電力事業における再エネ比率を50%程度に高めることを目指している。

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