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衝撃の「11.99円」、洋上風力3海域で、三菱商事系が落札

GE製12.6MW機採用、アマゾン・キリンなど需要家と連携も

2021/12/27 01:21
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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三菱商事エナジーソリューションズとシーテック、ウェンティ・ジャパンの3社による「秋田潟上ウインドファーム発電所」
三菱商事エナジーソリューションズとシーテック、ウェンティ・ジャパンの3社による「秋田潟上ウインドファーム発電所」
(出所:日経BP)
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 経済産業省と国土交通省は12月24日、再生可能エネルギー海域利用法の入札に基づく、3海域での着床式洋上風力発電プロジェクトについて選定事業者を公表した。いずれも三菱商事と中部電力系企業のコンソーシアムが落札し、最安値は11.99円/kWhという結果だった。

 「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」では、三菱商事エナジーソリューションズ、三菱商事、シーテックによるコンソーシアムで、固定価格買取制度(FIT)を利用した買取価格は13.26円/kWhとなった。定格出力478.8MWでGE(ゼネラルエレクトリック)製12.6MW機を38基設置する。運転開始は2028年12月の予定。

 「秋田県由利本荘市沖」では、三菱商事エナジーソリューションズ、三菱商事、ウェンティ・ジャパン、シーテックによるコンソーシアムが落札した。FITによる買取価格は11.99円/kWh。定格出力は819MWでGE製12.6MW機を65基設置し、2030年12月の運転開始を予定する。

 「千葉県銚子市沖」では、三菱商事エナジーソリューションズ、三菱商事、シーテックによるコンソーシアムが落札。FITによる買取価格は16.49円/kWh。定格出力は390.6MWで、GE製の12.6MW機を31基設置し、2028年9月に運転を開始する予定。

 着床式洋上風力発電のFITによる買取価格は、当初36円/kWhに設置されており、現在、港湾法に基づき港湾内で稼働・建設の始まっているプロジェクトではこの買取価格が適用されている。ただ、再エネ海域利用法による一般海域での発電事業では入札制度が導入され、今回の3海域については上限価格を29円/kWhに設定されていた。

 こうしたなか、今回入札では、最も安い価格となった秋田県由利本荘市沖の案件では、11.99円となり、ほかの2海域でも20円台を大幅に下回る結果となった。政府は、2030年までに10GW、2040年までに30~45GWという洋上風力の導入目標が掲げ、業界目標として2030~35年までに発電コストを8~9円/kWhという目標値を設定している。今回の落札結果を見ると、コスト目標の達成にも現実味が出てきた。

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