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中部電力、有田町のバイオマス発電事業に参画

2021/12/28 23:53
工藤宗介=技術ライター
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有田川バイオマス発電所の完成イメージ
有田川バイオマス発電所の完成イメージ
(出所:中部電力)
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 中部電力は、和歌山県有田町のバイオマス・ガス化発電事業に参画する。12月27日、地元の林業企業体およびシン・エナジー(神戸市)が出資する事業会社・有田川バイオマスに対して匿名組合出資を行ったと発表した。

 「有田川バイオマス発電所」は、木質バイオマスをガス化してガスエンジン発電設備を稼働さる方式を採用し、出力は900kW、年間発電量は一般家庭約2000世帯分に相当する約650万kWhの見込み。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)に基づき関西電力送配電へ全量売電する予定。

 発電時の排熱は、併設するチップ製造工場でチップの乾燥に利用するほか、隣接する温浴施設に供給する。このほかにも、余剰熱を薪の乾燥に使用したり、発電の副産物である炭(チャー)を農業で利用する。余剰生産したチップを近隣工場などで使用することも検討する。

 発電設備は、オーストリア・ウルバス(URBAS)製の熱電併給装置(定格出力450kW×2基)を採用する。発電効率は31%、排熱利用を含めた総合エネルギー効率は最大82%に達するという。

 年間燃料使用量は約1万tで、主に岡山県産の未利用間伐材などを用いる。事業会社は、出資比率を地元企業が60%、地域外が40%とすることで、地域主導の意思決定を可能にする。

 中部電力にとって、初めての木質バイオマス・ガス化発電方式の発電所となる。同社グループは、再生可能エネルギーを脱炭素やエネルギー自給率の向上に資する主力電源のひとつに位置付けており、目標に掲げる「2030年頃に320万kW以上の拡大」の達成に向けて、引き続き積極的な開発に取り組むとしている。

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