ニュース

山形県企業3社、合計22MWの風力発電を稼働、農山漁村再エネ法で

2022/01/06 18:52
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
地元企業3社が共同建設した風力発電所
地元企業3社が共同建設した風力発電所
(出所:大商金山牧場)
クリックすると拡大した画像が開きます
地元企業3社が共同建設した風力発電所
地元企業3社が共同建設した風力発電所
(出所:大商金山牧場)
クリックすると拡大した画像が開きます
大商金山牧場のバイオガス発電設備
大商金山牧場のバイオガス発電設備
(出所:大商金山牧場)
クリックすると拡大した画像が開きます

 総合食肉業の大商金山牧場(山形県庄内町)、土石窯業の安藤組(山形県庄内町)、建設資材卸の加藤総業(同県酒田市)は、山形県庄内町で合計出力22.44MWの大規模風力発電所を共同で建設し、2021年12月1日から本格稼働を開始した。山形県内最大規模の風力発電施設となる。

 庄内町が2015年に策定した農山漁村再生可能エネルギー法による基本計画に基づいた公募に手を上げ、耕作不利地に風力発電設備を設置したという。

 1基あたり出力1.87MWの風車を12基設置した。風車は独エネルコン製で高さ131m、ブレード(羽根)による回転直径は92m。増速ギアがなく低騒音で、風速に応じた速度でブレードを回転させることで高効率を実現できるという。施工管理は日立パワーソリューションズ(茨城県日立市)が担当し、3社が風車4基ずつ所有する。

 年間発電量は合計6万MWhの見込み。一般家庭1.7万世帯分に相当し、県内最大規模となる。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)に基づき、やまがた新電力に売電する予定。売電単価は22円/kWh。3社は、庄内町に売電収益の一部(各社毎年400万円)を2022年度から20年間寄付し、林道整備や農林業発展に活用する。

 庄内町の東部(旧立川町)は、早くから科学技術庁の「地域エネルギー総合利用実証実験調査」に協力するなど、国内における大型風力発電事業の発祥の地でもある。一方、月山・羽黒山・湯殿山の出羽三山は今でも山伏の修業の場であり精神文化が残る聖地であるため、建設予定地は出羽三山を避ける形で慎重に検討した。建設期間は7年、総事業費は100億円になる。

 大商金山牧場では、2017年に出力500kWのバイオガスプラントを建設し、家畜の糞尿や食品廃棄物といった有機廃棄物を発酵・生成した可燃性バイオガスでガスエンジンを稼働させる発電事業を行っている。今回の風力発電事業は、バイオガス発電に続く再生可能エネルギー事業になる。

  • 記事ランキング