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欧銀行、再エネと「CO2直接回収」でネットゼロ、DACを10年契約

2022/01/06 18:58
工藤宗介=技術ライター
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クライムワークスのダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)設備
クライムワークスのダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)設備
(出所:クライムワークスのホームページ)
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 リヒテンシュタインの大手投資銀行LGT(Liechtenstein Global Trust)は2021年12月20日、スイスのクライムワークス(Climeworks)と10年契約を締結したと発表した。クライムワークスは、LGTに代わって10年間で9000tのCO2を空気中から削減する。

 クライムワークスは、大気中のCO2を直接する技術「ダイレクト・エア・キャプチャー=DAC」に取り組む環境ベンチャー。同社の技術は、再生可能エネルギーで稼働するプラントで空気中のCO2を濾過して水に溶かし、アイスランドの地下に注入して玄武岩層と反応させて鉱化させるもの。大気中のCO2を直接回収して地下に永久に保管できる、現在唯一の手法になるという。

 LGTはリヒテンシュタイン公爵家が所有する国際的プライベートバンキングおよびアセットマネジメントグループで、パリ協定で策定された1.5℃目標に賛同し、2030年までに事業および投資に伴うCO2排出量のネットゼロ達成を宣言している。今回の契約により、出張や投資活動で発生した排出など、避けられないCO2排出の一部をオフセットできるようになる。同時に、再エネ活用や建物の断熱性向上、空調システムの改善などを通じて、避けられる排出削減にも取り組んでいく。

 また、クライムワークスにとって、今回の契約は3社目となる10年契約であり、銀行が締結するDACのなかでも最大規模になる。

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