ウェザーニューズ、太陽光発電量の予測をAPI提供

フィード・イン・プレミアムに必須に

2022/01/13 22:29
太陽光発電量予測と実績値の比較
太陽光発電量予測と実績値の比較
(出所:ウェザーニューズ)
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日射量予測の1kmメッシュと5kmメッシュの比較
日射量予測の1kmメッシュと5kmメッシュの比較
(出所:ウェザーニューズ)
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 ウェザーニューズは、気象データの提供・分析サービス「WxTech(ウェザーテック)」において、電気事業者向けに1kmメッシュの高解像度な日射量予測を用いた太陽光発電量予測データのAPIを提供し始めた。1月12日に発表した。電力取引に適した30分ごとの太陽光発電量予測データを72時間先まで提供する。

 日射量予測は従来、予測に必要な雲の透過量を上空の湿度から推定していた。同社は、上空の湿度や温度などから推定される雲の水分量や、風向風速から計算される収束量などを、雲の透過率として高精度に推定できる特徴量として選択して機械学習する「日射量予測モデル」を2020年12月に開発した。

 今回、予測モデルにインプットする大気濁度と雲透過率の算出方法を見直し、日射量予測モデルをバージョンアップした。これにより、2021年12月において、同社の従来の予測モデルと比べて8.5%、MSM(気象庁)と比べて11%の精度改善を確認した。

 太陽光発電量予測データは、物理モデルと統計モデルから選択できる。物理モデルは、発電所の緯度経度、太陽光パネルの出力や方位角・傾斜角、パワーコンディショナー(PCS)の出力・効率などの情報から計算し、設置環境や太陽光パネルの仕様の違いを予測に反映したピンポイントな発電量予測データを提供する。

 統計モデルは、発電所の緯度経度や過去数年分の発電量実績、当時の気象データをAIで学習させることで、物理モデルより高精度に予測できる。過去の実績がない新設発電所の場合、運用開始と同時に物理モデルを利用し、1年後には実績データを学習モデルに用いて統計モデルに切り替えることも可能。

 価格は要問い合わせ(個別対応)。サービス導入前に電気事業者が所有する発電所の情報や発電量の過去実績データを用いて精度を検証し、事前に太陽光発電量の売電収支を計算できる。また、物理モデルと統計モデルを活用した場合のそれぞれの精度を比較することで、それぞれに最適な発電量予測モデルを選択できる。

 同時に、2020年12月に提供を開始した電力市場向け気象データセットも高解像度化した。気温、気温EPI(Error Potential Index)、全天日射量、全天日射量EPI、直達日射量、散乱日射量、降水量、降雪量、風向、風速、露点温度、相対湿度、気圧、天気、積雪深の全15種類の気象データについて、1kmメッシュで72時間先まで30分ごとにAPI提供する。また、期間限定の無償トライアルを2022年度中まで継続する。

 4月から開始されるフィード・イン・プレミアム(FIP)では、計画値と実績値に差が生じた場合にペナルティを払う必要があるため、発電事業者にとって発電量予測や電力予測の精度向上は急務となっている。さらに、太陽光発電量や電力需要を高精度に予測するには、その元となる日射量、気温、風などの気象データの予測精度が重要になる。