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UAEの「ギガソーラー」、プロファイからグリーンボンドに借り換え
総額800億円、中東・北アフリカ地域で初、資金効率向上
2022/01/26 01:10
丸紅は1月24日、同社が出資参画するアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のスワイハン太陽光発電プロジェクトにおいて、総額7億80万米ドル(約800億円)のグリーンプロジェクトボンドを発行したと発表した。
同プロジェクトは、丸紅、中国ジンコソーラー、Abu Dhabi National Energy Company(TAQA)の3社が共同出資するSweihan PV Power Companyを通じて、出力1177MW(1.1177GW)の太陽光発電所を建設・保守・運転し、発電した電力をエミレーツ水電力公社(EWEC)に売電する。出資比率は、丸紅とジンコソーラーが各20%、TAQAが60%。2019年4月に稼働した。
1サイトで1GWを超えるという世界最大級の規模と、入札により2.42米セント/kWhという世界最安の売電単価が公表された2016年当時、太陽光発電の低コスト化が急速に進んでいることを示す象徴的なプロジェクトとして話題となった。
今回のグリーンプロジェクトボンド発行は、プロジェクトファイナンスで調達していた既存融資から借り換えることで、同プロジェクトの資金効率を向上させる。また、発行に伴い、EWECと25年間の既存売電契約期間を5年間延長し、30年間とすることで合意した。
中東・北アフリカ地域で初めてグリーンボンド原則2021に適合するグリーンボンドプロジェクトとなる。ユーロネクスト・ダブリン(アイルランド証券取引所)に上場され、海外の幅広い投資家により取引される。発行体はSweihan PV Power Company。利率は年3.625%。発行日は1月21日、償還期日は2049年1月31日。