商船三井は1月21日、波力発電装置開発メーカーである英ボンボラ・ウェイブ・パワー(Bombora Wave Power)に対して354万ポンドの出資を行ったと発表した。出資を通じて、ボンボラの運営に関与することも含めて関係を強化する。
ボンボラは、膜型波力エネルギー変換装置「mWave」の開発を手掛ける。波でゴム製の膜がたわむことでタービンに空気が送り込まれ発電する仕組み。また、mWaveと洋上風力発電を一体化させた構想「InSPIRE」の技術開発も進めている。
商船三井からの出資金は、今後数カ月以内に英国ウェールズ沖で実施される1.5MW級のmWaveを用いた実証実験など、mWave技術のさらなる開発および運用能力の向上に活用する予定。
商船三井は、2020年からボンボラとの協業を開始し、日本やアジア域における波力発電事業の検討を進めてきた。今回の出資を通じて、日本および周辺地域に加えて、欧州における波力発電の事業化を加速させる。
日本における波力発電事業については、mWaveおよびInSPIREに適したサイトを選定するため、国内の適地調査を開始し、2022年中に完了する見込み。その後、2023~24年ごろに実証実験を行う予定。