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「所有者不明土地」を再エネに活用、改正法を閣議決定

2022/02/07 20:27
工藤宗介=技術ライター
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住民から市町村に苦情のあった管理不全土地への対応状況
住民から市町村に苦情のあった管理不全土地への対応状況
(出所:国交省が令和元年度国土交通省調査より作成。1029市町村が回答)
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 国土交通省は、所有者の不明な土地への再生可能エネルギー設備の設置を推進する。2月4日に「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の一部を改正する法律案」を閣議決定し、その中に盛り込んだ。所有者の不明な土地(以下、所有者不明土地)の活用方法として、再生可能エネルギー発電設備などが新たに追加された。

 所有者不明土地の利用を円滑化するための特別措置法は、所有者不明土地が東日本大震災の復旧・復興事業などの妨げになっていたことを契機に、2018年に制定された。所有者不明土地を地域のために役立てる制度や、有料手続きの迅速化のための制度を定めた。

 今後も引き続き所有者不明土地の増加が見込まれるなか、さらなる利用促進を求める声や、未管理の所有者不明土地がもたらす悪影響を懸念する声が高まっていた。そこで、改正法案では、市町村など地域関係者が実施する所有者不明土地対策を支える仕組みを定めた。

 所有者不明土地を公益性の高い施設として活用する「地域福利増進事業」の対象事業に、現行の広場や公民館に加えて、再エネ発電設備や備蓄倉庫などの災害関連施設の整備に関する事業を追加した。また、再エネ発電設備などを民間事業者が整備する場合、土地所有権の上限期間を原稿の10年から20年に延長する。事業計画書などの縦覧期間も6月から2月に短縮する。

 このほかにも、災害などの発生防止に向けた管理の適正化として市町村長への権限付与、不明者土地対策の推進体制の強化として対策協議会の設置や国交省職員の派遣要請などを盛り込んだ。

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