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ESR、横浜の物流施設に5MWの太陽光、ノンファーム接続で

2022/02/10 14:28
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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竣工した「ESR 横浜幸浦ディストリビューションセンター1」
竣工した「ESR 横浜幸浦ディストリビューションセンター1」
(出所:ESR)
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敷地内にあった林地を残し、整備した緑化エリア
敷地内にあった林地を残し、整備した緑化エリア
(出所:ESR)
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 大型物流施設を展開するESR(東京都港区)は1月31日、横浜市に「ESR 横浜幸浦ディストリビューションセンター1(横浜幸浦DC1)」を竣工した。2月7日に発表した。屋根上に出力5MWものメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設する予定で、太陽光発電については、2023年9月に着工し、2024年4月の発電開始を目指している。

 「横浜幸浦DC1」は、横浜市⾦沢区幸浦の海沿いに位置する工場跡地に建設した。敷地⾯積 約9万m2・延床⾯積 約19万6000m2の 4 階建てマルチテナント型物流施設になる。同社は「横浜幸浦 DC」 の全敷地約 33 万m2のうち、物流施設2棟を先⾏して開発しており、「横浜幸浦 DC1」 の南側に「横浜幸浦DC2」を建設中で、2023年1⽉31⽇に竣⼯する予定。

 建設を計画しているメガソーラーは、「横浜幸浦DC1」分だけで5MWを予定し、自家消費のほか、余剰分を電力系統に送電し、同社の他施設に託送する仕組みなども視野に入れている。着工が遅れているのは、現時点で連系する系統に空き容量がなく、東京電力パワーグリッド(東電PG)との協議で、ノンファーム型接続を前提に系統連系を進めている。

 「ノンファーム型接続」は、接続する系統の混雑時に出力抑制を受けることを条件に系統連系する仕組みで、東京電力PGが全国に先駆けて導入している。大規模な系統増強工事の完了を待たずに早期に接続できる利点がある。ただ、実際にどの程度の出力抑制率になるのか、発電事業者が独自に算定する必要があり、投資収益性の予測が課題になっている(関連記事:動き出した「ノンファーム接続」、出力抑制量の推定がカギに)。

 ESRでは、物流施設への太陽光発電設備の設置を基本にしている。当初は、固定価格買取制度(FIT)による全量売電モデルだったが、買取単価の下落と発電コスト低下を背景に自家消費型に切り替えている。ただ、物流施設は、太陽光パネルの設置容量に比して需要が少なく、多くの余剰電力が発生するため、電力系統を使った託送モデルを検討している(関連記事:FITから自家消費へ、ESRが市川市の物流施設にメガソーラー増設)。

 また、ESRのスチュアート・ギブソン代表は、「横浜幸浦DC1」の竣工式で会見し、今後の新規事業の方向性として、データセンターの運営と再生可能エネルギーの供給を挙げた。将来的に事業環境が整えば、太陽光発電と蓄電池の設置により、カーボンフリー電力を求める企業に電力を供給することも有望としている。

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