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IHI、インドネシアで農業残さのバイオマス発電利用で共同研究

2022/02/14 22:59
工藤宗介=技術ライター
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インドネシアのトウモロコシ畑
インドネシアのトウモロコシ畑
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農業残さ(トウモロコシ)
農業残さ(トウモロコシ)
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農業残さ(モミ殻)
農業残さ(モミ殻)
(出所:IHI)
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 IHIは、農業残さをバイオマス発電の燃料として活用ことを目指し、インドネシア国立バンドン工科大学と共同で研究している。インドネシアにおける再生可能エネルギー活用のほか、農業残さによる環境負荷を低減し、農業残さを有価物に転換することで農家収入を増やすことを目指す。2月9日に発表した。

 両者は、2013年から褐炭の有効活用やインドネシア全体の農業残さ分布、成分分析などに関して調査するなど協力関係にある。今回の共同研究では、同国の総電力需要の約70%を占めるジャワ島を対象に、農業残さの分布に対する既存火力発電所の立地調査や輸送方法などを検証する。

 また、IHIが日本国内でバイオマス混焼・専焼発電所を手掛けてきた経験を生かして、混焼実験や高混焼率、専焼に向けた技術を検討し、農業残さの調達から発電までの全体を通じて、技術・事業の両面から検討する。なお、今回は検証が中心で実際の混焼実験は行わない。期間は2021年10月〜2022年3月末まで。

 小規模農家が多数を占めるインドネシアでは、稲ワラなどの農業残さのうち飼料などに使われなかった一部余剰分について、野焼きや放置による腐敗が原因で温室効果ガスが増加していることから、適切な利用が課題となっている。

 同国政府では、2060年までのカーボンニュートラルを掲げている。国内発電能力の約50%を占める石炭火力発電所でのバイオマス混焼に向けて、関係省庁と国営電力会社PLNらによって1〜5%の低混焼率での実証実験が行われており、さらなる高混焼・専焼が期待されている。

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