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国交省、道路や都市公園に太陽光推進、「舗装型」など技術基準策定へ

2022/02/25 21:02
工藤宗介=技術ライター
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舗装型太陽光パネル「Solar Mobiway」(赤点線内約20m2)
舗装型太陽光パネル「Solar Mobiway」(赤点線内約20m2)
(出所:MIRAI-LABO)
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 国土交通省は、舗装型太陽光発電を含む道路や都市公園における再生可能エネルギーの導入を促進する。内閣府が2月21日に開催した「第19回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」において、公表した。

 同省では、これまで、日当たりなどを考慮しつつ、トンネル坑口付近や無線中継局などの付近に太陽光発電施設を試験的に導入してきた。今後、道路関連施設に設置した太陽光の課題を確認し、設置のための技術指針を検討、策定する。再エネ導入に有効・有用な技術・手法や設置に係る条件が明確となった段階で、道路における再エネ導入目標を検討する。

 舗装型太陽光発電の道路上設置については、道の駅や車道での活用を想定し、屋外環境で性能を試験し、課題を確認する。2021年11~12月に道の駅内の道路施設における発電・蓄電技術に関する技術を公募し、舗装型太陽光で4件の応募があった。今後、車道への設置についても公募し、活用可能な技術を踏まえて法制度・技術基準を検討するとしている。

 現在、道路管理における電力消費量は年間約3060GWhに達するのに対し、道路における再エネ発電量は年間約13GWhと電力消費量の0.4%程度に過ぎない。また、再エネ発電施設は、太陽光発電が96.4%を占める一方で、道路照明など夜間の電力消費量は年間約1900GWhと推計され、日中発電する太陽光発電とは時間的なミスマッチも指摘される。

 舗装型太陽光発電は、その上を車両などが通行するため、道路法などに基づく舗装に関する技術基準を満足することが必須になる。このほか、通常の太陽光発電より効率が悪く費用対効果が低い可能性や、既に埋設されている上下水道管・ガス管・通信ケーブルなどの占用物のメンテナンス工事への対応といった課題がある。

 一方、都市公園への太陽光設置については、地方公共団体の実情も考慮し、先行事例の取り組みも参考にしつつ、国営公園を含めた再エネ導入目標の年内策定を目指す。駐車場の上部空間を活用したソーラーガレージも公園施設に含まれることについて周知する。舗装型太陽光発電は、現状でも安全上必要な構造などを有していれば都市公園に設置可能で、今後の設置推進については技術開発の動向などを勘案したうえで対応を検討する。

 現在、都市公園の太陽光発電施設は、国営公園では全国17公園中11公園で導入されている。施設全体の発電量は年間約16万kWhで、国が行う公園管理における電力消費の年間約2060万kWhの約0.8%に過ぎない。地方公共団体の都市公園では、照明や時計などに付随する「独立型太陽光」は498団体5422公園で導入、建物屋根などに設置され、複数の施設や用途に使用する「供給型太陽光」は128団体192公園で導入されている。

 今後の方向性としては、国営公園は、太陽光設備と再エネ電気の調達により、2030年度をめどにカーボンニュートラルを目指す。地方公共団体の都市公園は、災害発生時に避難所や防災拠点となる防災公園を中心に、再エネ発電施設導入を推進する。公園設置管理制度(Park-PFI)を活用した官民連携による太陽光発電設備の導入も推進する。

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