洋上風力に伴う地域共生・活性化策、三菱商事系が公表

2022/03/01 11:57
工藤宗介=技術ライター
国内・地域サプライチェーン構築のイメージ
国内・地域サプライチェーン構築のイメージ
(出所:三菱商事エナジーソリューションズを代表企業とするコンソーシアムによる共同リリース)
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地域活性化につながる共生策のイメージ
地域活性化につながる共生策のイメージ
(出所:三菱商事エナジーソリューションズを代表企業とするコンソーシアムによる共同リリース)
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 三菱商事エナジーソリューションズ(東京都千代田区)を代表企業とするコンソーシアムは2月24日、秋田県沖および千葉県沖3海域の着床型洋上風力発電事業において、国内・地域サプライチェーン構築に向けた取り組み、および地域活性化につながる共生策について発表した。

 洋上風力発電事業の開発・建設・運営の事業期間全体で国内・地域サプライチェーンを構築し、国産比率の向上を目指す。新たな産業・雇用を創出するため、地元の自治体・経済団体と協調し、元請け企業と連携したうえで、地元企業・地元考案・地元金融機関などを最大限活用していく。また、地元企業と連携し、マッチングイベントや人材育成プログラムを継続的に行うとしている。

 国内・地域サプライチェーン構築の具体例としては、開発フェーズでは各種調査や各種調査傭船など、建設フェーズでは部品・備品調達(洋上風車ナセル組立、発電機磁石、送電線、変圧器など)、建設工事、建設資機材、陸上・海上輸送、運営フェーズでは安全点検、洋上風力発電所の維持管理、作業員輸送船(CTV)手配・運営、部品調達、倉庫運営などを挙げる。

 地域への波及効果は、警備、交通サービス(タクシー、レンタカーなど)、飲食サービス、宿泊サービス、住居設営、小売、不動産、保険、金融(プロジェクトへの貸し出し)などを想定する。

 地域共生策は、洋上風力発電事業と最も近い距離にある関係漁業者に対する「持続可能な漁業支援体制の構築」、漁業以外の産業領域に対する「地域産業の振興と雇用の創出」、産業領域以外に対する「住民生活の支援」の3本柱により、立地地域全体への貢献を目指す。アマゾン・ドット・コム、NTTアノードエナジー、キリンホールディングスなどの協力企業と連携して、共生策の実行に取り組むとしている。

 具体的には、漁業支援体制の構築では、漁場調査・漁礁・藻場の造成、ICTを活用した海象条件の可視化といったデジタル技術による生産性向上などを支援する。地域産業支援と雇用創出では、洋上風力の国内・地域サプライチェーン構築、地域特産品の販路拡大、最先端の教育支援・次世代リーダー育成支援・教育機関との産学連携、洋上風力と連携した観光施策を行う。住民生活支援は、電力の地産地消や再エネ・電動車両活用などによるレジリエンス向上、市民ファンドなどを行う。

 同コンソーシアムは、再エネ海域利用法に基づき「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」「秋田県由利本荘市沖(北側・南側)」「千葉県銚子市沖」の3海域にける洋上風力発電事業の選定事業者に選ばれた。構成企業は、三菱商事エナジーソリューションズ、ウェンティ・ジャパン(秋田県由利本荘市沖に参画)、シーテック、三菱商事(関連記事:衝撃の「11.99円」、洋上風力3海域で、三菱商事系が落札)。