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新潟市が再エネ「ポジティブゾーニング」、営農型にポテンシャル

2022/03/01 12:57
工藤宗介=技術ライター
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太陽光発電のゾーニングマップ
太陽光発電のゾーニングマップ
(出所:新潟市太陽光発電及び陸上風力発電に係るゾーニング報告書・素案)
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 新潟市は1月17日、「新潟市域再生可能エネルギーゾーニング専門委員会」を開催した。地球温暖化対策推進法の改正により、自治体は再エネ導入の目標設定と再エネ設置を推進するエリアを示す「ポジティブゾーニング」が義務付けられた。

 新潟市の設置した再エネゾーニング専門委員会は、温対法改正に対応しつつ、同市が推進する「2050年CO2排出量実質ゼロ」実現に向けたもの。具体的には、今後の再エネ導入促進に向けた基礎資料となる「新潟市太陽光発電及び陸上風力発電に係るゾーニング報告書(素案)」について議論した。

 同委員会は、市民や専門家の意見を聞きながら、太陽光および風力発電のポテンシャルや土地利用に関する法規制などの分布を整理したゾーニングマップの作成に取り組んでいる。同市における導入見通しを明確化するとともに、今後の目標設定や事業展開の基礎資料として活用していく。

 素案では、法令などによる制限や、自然環境や健康被害など周辺環境に対して著しい影響を与える恐れがあり、導入が困難な区域を「保全エリア」、景観および自然への影響を及ぼす可能性がある場合など、設置にあたり法的な許可や基準などの調整が必要な区域を「調整エリア」と設定した。一方、許可や届出などの配慮事項はあるが環境・社会面から発電施設の立地が可能な区域を「配慮エリア」、配慮エリアのうち多くの発電量が見込める区域を「促進エリア」とした。

 太陽光については、市街地などを含む建物屋根への設置が見込める地域に「促進エリア」、また市全域には営農型として見込める「配慮エリア」が多くあることがわかった。農業振興地域内の農用地区域は、営農型が一時転用許可により導入可能となるため「配慮エリア」となった。

 配慮エリアは、「用途地域(住居系・商業系・工業系)」「住宅用地」「農業振興地域の農用地区域」「農業振興地域外(市街化区域)の農地」を設定した。建物への太陽光発電は、近隣に住宅がある場合は光反射の影響を十分に検討する必要があるとした。また、農用地区域は、営農型発電への一時転用は可能であるが、営農型以外の転用については制約があることに留意する必要があるとした。促進エリアは、配慮エリアと太陽光ポテンシャルが重なる部分を設定した。

 太陽光発電の導入見通しについては、建物の面積が40km2で総ポテンシャルが370万kW、利用可能ポテンシャルが175万kW、農地の面積が331km2で総ポテンシャルが2060万kW、利用可能ポテンシャルが504万kWと推計している。

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