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太陽光と蓄電池による陸上養殖、JR浪江駅で実証実験

2022/03/08 22:57
工藤宗介=技術ライター
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JR浪江駅での陸用養殖システムの設置イメージ
JR浪江駅での陸用養殖システムの設置イメージ
(出所:JR東日本スタートアップ、ARK、JR東日本水戸支社の共同リリース)
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 JR常磐線浪江駅で再生可能エネルギーを使用した陸上養殖の実証実験が2月22日から始まった。主体となっているのは、JR東日本の水戸支社、JR東日本100%子会社のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)であるJR東日本スタートアップ(東京都港区)、閉鎖循環式陸上養殖システムを開発・販売するARK(東京都渋谷区)となる。

 閉鎖式循環式陸上養殖システム「ARK」は、太陽光発電や太陽熱給湯、電気自動車(EV)「日産リーフ」のリユース(中古)バッテリーを用いたリチウムイオン蓄電池を備え、24時間連続稼働に対応する。また、接地面積は9.99m2に収まるため、建築確認申請が不要。

 IoTによる遠隔モニタリングに対応する。リユースバッテリーは、フォーアールエナジー(横浜市)の浪江事業所でリファービッシュされ、L-B. Engineering Japan(横浜市)が再パッケージしたもので、今回の実証実験との親和性も高いとしている。

 3月中旬からバナメイエビの稚魚を入れて養殖を開始する予定。実証実験では、まずは鉄道敷地内での陸上養殖の生育状況、飼育したバナメイエビの出荷方法やシステム稼働の安定性を実証する。再エネを使用した閉鎖循環式による陸上養殖に挑戦する。

 2020年3月に全線の運転を再開したJR常磐線の浪江駅を第1弾の実験場所として、東日本大震災からの復興を進める福島県浜通り地区の新たな地場産業の創出を目指す。同システムは、大きな空間がなくても養殖が可能なため、無人駅などを新たな産業拠点にできる。

 今後、福島県浜通り地区の漁港や沿線自治体と連携しながら、各種イベント開催などを検討する。列車荷物輸送などを活用し、生育したバナメイエビのエキナカ店舗での販売なども検討する。なお同実証に合わせて、JR東日本スタートアップとARKは資本業務提携した。

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