ニュース

高砂熱学、石狩市でマイクログリッド、太陽光と蓄電池・水素で

2022/04/05 23:19
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
マイクログリッド設備
マイクログリッド設備
(出所:高砂熱学工業)
クリックすると拡大した画像が開きます
マイクログリッドの電力供給イメージ
マイクログリッドの電力供給イメージ
(出所:高砂熱学工業)
クリックすると拡大した画像が開きます

 高砂熱学工業は4月1日、北海道石狩市の「石狩市厚田マイクログリッドシステム運営事業」の運営実施会社として、石狩厚田グリーンエネルギー(札幌市)を100%出資して設立し、同日から運営を開始したと発表した。

 同事業は、地産地消の新たな電力供給モデルとして再生可能エネルギーとグリーン水素によるマイクログリッドを運営する。2018年9月の北海道胆振東部地震に伴う全域停電(ブラックアウト)を教訓にしたもの。石狩市が実施するコンセッション方式のPFI(民間資金による社会資本投資)によって、高砂熱学工業が事業者に選定された。

 マイクログリッドは、出力163.4kWの太陽光パネルと水素製造能力1Nm3/hの水電解装置、出力2kWの燃料電池、圧力1MPa未満・貯蔵量120Nm3の水素貯蔵システム、出力50kW・容量168kWhの蓄電池、総延長約1200mの高圧自営線から構成され、近隣の5施設(道の駅、学校、消防署、給食センター、ポンプ場)に送電する。

 平常時は、系統電力と太陽光発電の両方から電力を供給する。太陽光発電の余剰電力は、蓄電池に貯めるか、水電解装置を使用して水素を生成して貯蔵する。災害時は、主に蓄電池と燃料電池を利用し、悪天候や夜間など日射が期待できない条件下においても指定避難所である学校へ72時間以上、給電する。

 石狩市を施主とする「エネルギー地産地消事業化モデル支援事業」によって、高砂熱学工業が代表を務める高砂熱学・北弘電社共同事業体が施工した。また、水電解装置も高砂熱学工業製を採用した。

 事業期間は2032年3月31日までの10年間。高砂熱学工業が進める水素インフラ設備のEPC(設計・調達・施工)・O&M(運用・保守)サービス、出資事業の第1号案件となる。今後、このプロジェクトで得られるノウハウを事業に生かすとともに、地方自治体・事業者・住民が協力した環境施策のモデルケースとして他地域にも展開していく。

  • 記事ランキング