JFEエンジニアリングのグループ会社であるJ&T環境(横浜市)と、食品廃棄物の再資源化・飼料化事業を手掛ける環境エイジェンシー(福岡市)は、福岡市でメタン発酵によるバイオマス発電事業を行う。4月1日に発表した。
両社が新設するバイオマス発電施設は、1日最大100tの食品廃棄物を受け入れ、微生物により発酵させて生産したメタンガスを燃料にガスエンジンで発電する。出力は1.56MW、年間発電量は一般家庭約2700世帯分に相当する約1万2000MWhを見込む。
発電設備はJFEエンジニアリング製、EPC(設計・調達・施工)サービスもJFEエンジニアリングが担当する。7月に着工し、2024年春に営業運転を開始する予定。
発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)に基づき九州電力送配電に売電する。売電単価は39円/kWh、事業期間は20年間。また、食品廃棄物の処理過程で生じた発酵汚泥や消化液などは、液肥として近隣農地などでの二次活用も目指す。
事業主体は、両社が共同で設立した福岡バイオフードリサイクル。出資比率はJ&T環境が97%、環境エイジェンシーが3%。J&T環境にとって食品残渣の再資源化事業で九州地区に初めての進出、環境エイジェンシーにとって共同事業は初めてとなる。