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日本初の「垂直設置型」ソーラーシェアリング、二本松市で稼働

2022/04/25 20:38
工藤宗介=技術ライター
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垂直設置型のソーラーシェアリング
垂直設置型のソーラーシェアリング
(出所:RYOENG)
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垂直設置型のソーラーシェアリング
垂直設置型のソーラーシェアリング
(出所:RYOENG)
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 二本松ご当地エネルギーをみんなで考える(通称=ゴチカン、福島県二本松市)は、環境エネルギー政策研究所(ISEP)の支援により、日本初となる垂直設置型のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電所)を設置し、3月10日に売電を開始した。

 耕作放棄地の約2600m2を、地域の畜産農家が牧草地として再生した。太陽光パネルを南北向きに垂直に設置した。パネルの出力は92.4kW、連系出力は49.5kW。年間発電量は8万9000kWhの見込み。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)に基づき東北電力ネットワークに売電する。売電単価は18円/kWh、売電期間は20年間。

 太陽光パネルは、独ルクサーソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)は中国ファーウェイ製を採用した。垂直架台は独Next2sun製で、国内風速基準および設計基準に準拠するようにカスタマイズを行った。地盤や地耐力を調査し、強風に対する十分な耐力を確保したという。

 ISEPは、2020年から営農型太陽光発電国際会議(Agrivoltaics Conference)に出席しており、各国との交流の中で生まれた連携から今回の技術導入が実現した。垂直設置型の営農に関する影響は、海外研究事例を参照し、8~10mの隔離であれば生育に影響が出ないことを確認している。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、RYOENG(福島県会津美里町)が担当した。同社は、ゴチカンによる事業において低圧配電線に連系する太陽光発電所・10基分のシステムの設計・施工を行い、現在も低圧サイト2基を建設中。今後は、東西向きの垂直設置型ソーラーシェアリングを設置する予定。東西向きは、朝と夕方が発電のピークになるため、非FIT電源としての優位性も持ち合わせているという。

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