ニュース

東芝、FIP向け「再エネアグリ」、高圧太陽光で初契約、FIT相当で買取

2022/05/18 17:23
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ
FIP制度下で同サービス契約時の売電の流れ
FIP制度下で同サービス契約時の売電の流れ
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
クリックすると拡大した画像が開きます
買取イメージ
買取イメージ
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
クリックすると拡大した画像が開きます
今回の契約における体制
今回の契約における体制
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
クリックすると拡大した画像が開きます
対象となる太陽光発電所
対象となる太陽光発電所
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
クリックすると拡大した画像が開きます

 東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS)と東芝ネクストクラフトベルケ(TNK)は、4月からのフィード・イン・プレミアム(FIP)制度の開始を受け、同制度の利用を支援する「再エネアグリゲーションサービス」を開始すると発表した。同日、同サービスの初めての提供案件として、鹿児島県さつま町で建設中の450kWの太陽光発電所との契約内容を公表した。

 FIP制度では、再エネ発電事業者は、発電計画を作成し、計画値同時同量の責務が課されるため、高度な発電量予測が求めらる。また、最適な市場取引や相対取引を通じて収益性を高めることが必要になる。「再エネアグリゲーションサービス」では、こうした再エネ発電事業者に要求される業務や運用をサポートする。

 具体的には、以下の3つのサービスを提供する。1つ目は、東芝ESSが再エネBG(バランシンググループ)を構成し、再エネ発電事業者から発電した再エネ電力を買い取り、市場または相対取引で売却する卸売のサービス。この際、再エネを束ね、計画値同時同量業務と取引業務を発電事業者に変わって代行する。再エネ発電事業者は同サービスに加入することで、バランシング責務とマーケットリスクを負うことがなく、疑似的なFITスキームを構築できる。長期間、東芝ESSが国から支払われるプレミアム価格と合算し、FIT相当の価格で買い取りをするため、顧客の事業収益の安定化に寄与するという。

 2つ目は、アグリゲーターや自己託送事業者などが行う業務を東芝グループが受託し業務代行するサービス。 3つ目は、再エネアグリゲーターが業務を行うために必要な機能を東芝グループがSaaS(ソフトウエアによるサービス)として提供する。

 1つ目の卸売およびBGの業務代行は東芝ESS、SaaS提供はTNKが行う。これらのサービスの対象となる再エネ発電事業者は国内の低圧・高圧・特別高圧の発電所になる。

 こうした「再エネアグリゲーションサービス」の初めての提供ケースとなるのが、鹿児島県さつま町で建設中の450kWの太陽光発電所。大和エナジー・インフラとCO2Oが共同開発した案件で大和エナジー・インフラが出資するSPC(特別目的会社)が事業主体となる。東芝ESSがFIP制度を適用した電力受給契約を締結した。
 
 今回の契約では、東芝ESSが再エネBGを構成し、発電電力を買い取り、市場または相対取引で売却する。TNKのシステムを活用して、再エネを束ね、計画値同時同量業務と取引業務を発電事業者に変わって代行する。発電事業者は、同サービスに加入することで、バランシング責務とマーケットリスクを負うことがなく、疑似的なFITスキームになる。契約では20年間、東芝ESSが、国から支払われるプレミアム価格と合算し、FIT相当の価格で買い取るため、顧客の事業収益の安定化に貢献するという。

  • 記事ランキング