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ソニー、「再エネ100%」を2030年に前倒し、「追加性」重視

2022/05/25 20:52
工藤宗介=技術ライター
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ソニーは「再エネ100%」達成時期を2030年に前倒しした
ソニーは「再エネ100%」達成時期を2030年に前倒しした
(出所:ソニー)
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 ソニーグループは5月18日、バリューチェーン全体での温室効果ガス排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)の達成年を2050年から2040年へ、自社オペレーションでの再生可能エネルギー100%の達成目標を2040年から2030年へ、それぞれ10年前倒しすると発表した。

 ソニーでは、気候変動、資源、化学物質、生物多様性の4つの領域でぞれぞれゴールを設定し、2050年までに「環境負荷ゼロ」を実現することを目指す長期環境計画「Road to Zero」を2010年に発表している。今回、気候変動領域における環境負荷ゼロの達成目標年を10年前倒しすることを決定した。

 温室効果ガスの排出量削減では、2030年までに自社オペレーションにおける直接・間接排出(スコープ1、2)の実質ゼロを実現。2040年には製品・サプライチェーン・物流などその他の排出(スコープ3)も対象とし、全スコープでのカーボンニュートラルを目指す。

 再エネ導入では、再エネ100%の目標を10年前倒しするとともに、Road to Zero達成に向けた環境中期目標「Green Management 2025(GM2025)」の重点項目のひとつである2025年時点での再エネ由来電力使用率を、従来目標の15%から35%に引き上げる。

 同時に、GM2025における再エネ調達方針を改定した。具体的には、再エネ発電設備の導入について、導入時や運転時の環境配慮項目(土地の安定性や動物・植物・生態系への影響など)、法規制などの確認および地域コミュニケーションについての内容を追加した。

 また、電力会社などからの再エネ100%電力の購入については、新たな再エネ発電設備の普及を促す「追加性」や環境配慮を調達基準に反映した。証書・再エネ電力由来非化石証書・再エネ電力由来クレジットの購入・自社使用については、電力の地産地消についての内容を追加した。

 2040年カーボンニュートラルおよび2030年再エネ100%に向けた施策としては、自社事業所における継続的な太陽光発電設備の設置や再エネ導入を加速する。これまで国内4事業所に合計3.28MWの太陽光発電設備を設置したほか、米国に1.8MW、英国に0.25MW、オーストリアに0.84MW、タイ2事業所に合計3.75MWを設置している。タイSony Device Technologyでは、1.95MWの太陽光パネルと再エネ電力購入を組み合わせて再エネ100%での事業所運営に取り組んでいる。

 このほかにも、ソニー製品1台あたりの年間消費電力量の低減に向けた動きの加速、ビジネスパートナーへの温室効果ガス排出量の管理・省エネ・再エネ転換の働きかけ強化、炭素除去などの関連スタートアップへの投資や炭素吸収のクレジット化の検討など炭素除去・固定といった施策も進めていく。

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