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太陽光パネルの異常をAIが検知、ベンチャーとウエストが提携

2022/05/26 19:27
工藤宗介=技術ライター
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太陽光パネル点検のイメージ
太陽光パネル点検のイメージ
(出所:mmガード)
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AI点検結果
AI点検結果
(出所:mmガード)
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 AI(人工知能)を活用した異常検知システムを開発するベンチャー企業であるmmガード(東京都中央区)は5月20日、太陽光発電所のパネル点検を効率化するAI「Drone View for SOLAR」の検証が完了し、β版をリリースしたと発表した。

 Drone Viewは、教師データが少ない分野での異常検知を目指して開発されたAI。正常画像が準備できれば、短期間でいつもと違う部分を発見するAIを完成できる。すでに完成済みのモデルの転移学習で対応できるため、他分野への適用が短時間で可能になる。

 写真撮影にドローンを活用することで、太陽光発電所などの広いエリアの点検や、送電線・ダム・携帯基地局などの高所点検も安全に実施できる。赤外線カメラやガス検知カメラを活用することで、従来の地上からの点検では難しかった局所的な発熱やガス漏れも発見できる。

 今回の太陽光パネル点検の検証は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京都港区)主催のスタートアップ支援プログラム「第5期 LEAP OVER」で、ウエストホールディングスと共同で実施した。これまで2人の作業員で2時間かかっていた200枚の写真確認作業を、100分の1の72秒で完了した。コンピュータの処理能力を上げることで、さらなる短縮も可能という。

 Drone View for SOLARは、2月にリリースした線路点検用「Drone View for TRAIN」に続く異常発見AIシリーズの第2弾となる。β版は、テストに協力する10社限定で提供し、すべての機能を無料で利用できる。正式版のリリースは10月の予定で、利用料金は写真の処理枚数に応じて月額5万円から。2年で1億円の売上を目指す。

 mmガードは、今回の共同検証を契機にウエストHDと業務提携契約を締結し、太陽光発電所の総合的な運用および保守のDX化をより一層拡大していく。また、異常位置の正確な位置情報の提供により「空間情報システム」としての一面を兼ね備えたソフトを目指した機能拡張を予定する。

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