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豊田通商、ユーラスを完全子会社化、東電から全株取得

2022/05/31 23:41
工藤宗介=技術ライター
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青森県六ケ所村の「ユーラス六ケ所ソーラーパーク」
青森県六ケ所村の「ユーラス六ケ所ソーラーパーク」
(出所:日経BP)
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 豊田通商は5月26日、東京電力ホールディングスが保有するユーラスエナジーホールディングスの40%持分(9941株)の株式を豊田通商グループが取得し、完全子会社化すると発表した。取得金額は1850億円。6月以降、必要な許認可を含む諸手続きが整い次第、速やかに実行する。

 ユーラスエナジーは、トーメン(現:豊田通商)グループの電力事業としてスタートした。2001年に分社化しトーメンパワーホールディングスとして設立、2002年に東京電力HDが資本参加しユーラスエナジーホールディングスに商号変更した。

 2004年3月時点の出資比率は東京電力が60%、トーメンが40%だったが、東日本大震災の影響で2011年10月に東京電力が20%を豊田通商に譲渡し、出資比率を豊田通商が60%、東京電力が40%に変更した。今回、両社グループにおける再生可能エネルギー事業の方針について議論を重ねた結果、合弁を解消することで合意した。

 ユーラスは風力・太陽光発電事業を手掛け、いずれも海外からスタートした。風力は1987年9月に米国で、太陽光は2008年5月に韓国で開始した。国内については、風力は1999年11月から、太陽光は、固定価格買取制度(FIT)を機に2013年11月に参入、2015年10月には当時、国内最大となる148MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を青森県六ケ所村に稼働するなど、大規模な太陽光プロジェクトを次々と手掛けた。現在は、風力と太陽光を合わせ、世界5つの地域・14カ国に発電設備を操業中で、国内が合計1.03GW、アジア太平洋が255.2MW、米国が566.9MW、欧州が1.2GW、アフリカが262.5MWの合計3.31GWになる。

 東京電力グループは、2019年8月に再エネ事業を分社化し、東京電力リニューアブルパワー(東電RP)を発足させ、水力や太陽光、風力事業を同社に集約し、国内外で600~700万kW(6~7GW)の総開発規模を目指している。マイナー出資のユーラスの位置づけが課題になっていたが、今回の資本の引き上げで、名実ともに東電RPが、東電グループの再エネ事業を牽引する形となった。

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