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東電EP、「バーチャルPPA」を模した料金プラン、三井住友銀に提供

2022/06/02 21:57
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ、工藤宗介=技術ライター
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オフサイトコーポレートPPAの提供イメージ
オフサイトコーポレートPPAの提供イメージ
(出所:東京電力エナジーパートナー)
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 東京電力エナジーパートナー(東電EP、東京都中央区)は6月1日、顧客の敷地外に太陽光発電所を新設し、太陽光発電由来の環境価値を長期的に供給する法人顧客向け電気料金プラン「オフサイトコーポレートPPA」を創設したと発表した。

 第1号案件として、三井住友銀行向けに、アドバンス(東京都千代田区)が茨城県内の2カ所に合計約4.9MWの固定価格買取制度(FIT)に依存しない非FIT太陽光発電所を新設・運営し、同発電所由来の環境価値を、東電EPが通常の電力と組み合わせて「実質CO2フリー電力」として供給する。

 三井住友銀行は、太陽光発電由来の環境価値を一般家庭約1700世帯分に相当する年間約520万kWh調達することで、年間約2300tのCO2排出量を実質ゼロにすることが可能。経済産業省が公募する「令和3年度補正予算 需要家主導による太陽光発電導入促進補助金」に採択されており、2023年2月から環境価値を提供する予定。

 非化石証書やグリーン電力証書による環境価値は、既存の再エネ電源から生み出されるという点で、新たな再エネの増加に直接的に貢献する「追加性」はない。今回の仕組みでは、特定の需要家向けに新設した再エネ設備から生み出された環境価値のため、「追加性」を持つ。こうしたスキームは、欧米で普及している「バーチャルPPA」と呼ばれる仕組みに近いもので、実際の電力と環境価値が切り離されるので、「追加性」を確保しつつも、需給バランスを維持する負担が軽減されるなどの利点がある。

 なお、今回のプランでは、日本の制度上、「実質的に再エネ」と扱われるために再エネ由来の非化石証書を付けている。経済産業省は、現在、「バーチャルPPA」を公的に導入できることを目指し、制度的な対応を進めている(関連記事: 「バーチャルPPA」を解禁へ、経産省が検討スタート)。

 「オフサイトコーポレートPPA」プランは、敷地外にある太陽光発電所から一般送配電事業者が維持・運用する送配電ネットワークを通じて需要場所に送電する「オフサイト自己託送エネルギーサービス」、新設の非FIT太陽光発電由来の電気と環境価値を供給する電気料金プラン「サンライトプレミアム」に続く、太陽光発電を活用した法人向け新サービスとなる。

 東電EPは、今回のオフサイトコーポレートPPAやサンライトプレミアムなどの非FIT太陽光発電について、今後5年間で30万kWの電源獲得を目指す。

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