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湯沢市で15MWの地熱発電、出光興産など建設へ

2022/06/08 01:18
工藤宗介=技術ライター
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発電所各設備のイメージ図
発電所各設備のイメージ図
(出所:出光興産、INPEX、三井石油開発の共同リリース)
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ダブルフラッシュ方式の仕組み)
ダブルフラッシュ方式の仕組み)
(1)地下から高温高圧の地熱流体を取り出す、(2)気水分離器により一次蒸気と熱水に分離する、(3)熱水を減圧気化器により二次蒸気と熱水に分離する、(4)一次・二次蒸気を用いて発電する(出所:出光興産、INPEX、三井石油開発の共同リリース)
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 出光興産、INPEX、三井石油開発(東京都千代田区)の3社は6月6日、秋田県湯沢市に出力14.99MWの地熱発電所「かたつむり山発電所」の設置計画について、建設段階への移行を決定したと発表した。運転開始は2027年3月の予定。

 同発電所は、同市小安地域の蝸牛山(かたつむりやま)中腹に建設する。2021年に実施した噴出試験(生産能力評価のための実証試験)のデータを用いた評価の結果、約15MWの出力に相当する地熱流体(蒸気と熱水)の安定した生産が長期的に可能と見込んでいる。

 発電方式には、生産井から得られる一次蒸気と熱水を減圧することで得られる二次蒸気を用いて発電するダブルフラッシュ方式を採用する。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)の認定を受ける。売電単価は40円/kWh。適用期間は15年間。

 事業主体は、3社が出資し設立した小安地熱(東京都千代田区)となる。資本金は1億円、出資比率は出光興産が42.5%、INPEXが42.5%、三井石油開発が15%。栗駒国定公園内に位置することから、環境や景観にも配慮して設計する予定で、地域に貢献する発電所の建設・運営に取り組むとしている。

 3社は、2011年から同地域における地下資源の探査、地熱資源量の確認および事業性評価などを調査してきた。調査の結果、事業化が可能と判断し、同発電所の建設段階への移行を決定した。調査では、独立行政法人・石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の助成を受けた。

 今後、国や地方自治体などに対して必要な手続きを進めていく。建設に関しては、JOGMECの債務保証による支援を受ける。子安地熱が建設資金の一部(216億7500万円)を国内金融機関から長期借入するにあたり、JOGMEGは借入の80%に対する債務を保証する。

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