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東京都、使用済み太陽光パネルの「3R」推進、報告書を公表

2022/06/13 20:58
工藤宗介=技術ライター
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リユース・リサイクルに向けた基本的な処理の流れ
リユース・リサイクルに向けた基本的な処理の流れ
(出所:東京都)
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連携スキームのイメージ
連携スキームのイメージ
(出所:東京都)
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 東京都は、今後大量廃棄が見込まれる使用済み太陽光発電設備の3R(リデュース・リユース・リサイクル)および適正処理の推進に向けて、有識者会議による報告書をまとめた。3R実施体制の方向性や東京都に求められる支援の在り方などを示した。

 都は、2018年に「東京都使用済太陽光発電設備リサイクル検討会」を設置し、効果的なリユース・リサイクル手法などについて検討を進めてきた。6月6日、同検討会での議論を取りまとめた報告書を発表した。

 報告書では、リユース・リサイクル処理の具体的な進め方について、リユース・リサイクルルートの確立、実施体制や各主体の連携スキームの構築などを取りまとめた。リユース・リサイクルルートについては、小口で排出される住宅用太陽光パネルを効率的に処理し、各工程を担う事業者が情報共有しながら取り組むことができるよう、東京都は関係事業者とともに基本的な処理の流れを整理し、ルートを確立すべきと提案する。

 処理ルートにおける主な共通ルールとしては、廃棄前にリユース可否を判断する性能診断、太陽光パネルに含まれる有害物質情報の収集運搬・処理業者への伝達、取り外し時の感電防止・安全確保に関する知識と経験を有する者による作業、取り外し後の感電防止のための養生・梱包措置、効率的な運搬に向けた一時保管などの工夫を挙げている。

 実施体制については、処理を円滑に実践できるよう、各工程を担う主体が連携する協議会などのスキームについて、東京都は関係主体とともに構築すべきと提案している。将来的に大量排出が見込まれる太陽光パネルについてリユース・リサイクル体制を確立することは、資源循環への貢献だけでなく、産業廃棄物処理業界の振興にも寄与するとしている。

 連携スキームの目的・役割としては、関係主体の役割を明確化し情報を共有しながら処理を実践する、一連の処理プロセスの効率化・合理化に向けた継続的な検討、適切な処理方法などの情報発信、相談対応や処理方法・事業者の紹介などを挙げる。

 構成メンバーの属する分野は、メンテナンス、修理検査、取り外し・解体、収集運搬、リユース・リサイクル、ハウスメーカー、太陽光パネルメーカー、関係団体などを想定する。また、東京都は、技術的支援だけでなく、取り外し・収集運搬・リユース・リサイクルなどで増加する費用に対して補助するなど財政支援を実施するよう求めている。

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