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低圧太陽光の保安規則を強化、スマート保安を推進、改正法成立

「小規模事業用電気工作物」との区分を新設

2022/06/16 21:58
工藤宗介=技術ライター
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低圧太陽光にも、「設備の設置者の届出」「技術基準維持」「使用前自己確認」を義務化した
低圧太陽光にも、「設備の設置者の届出」「技術基準維持」「使用前自己確認」を義務化した
(出所:日経BP、画像はイメージです)
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 高圧ガス保安法等(高圧ガス保安法、ガス事業法、電気事業法、情報処理の促進に関する法律)の一部を改正する法律案が、6月15日の参議院本会議で可決され、成立した。新たな保安上のリスク分野への対応、災害対策・レジリエンス強化として、小規模な太陽光・風力発電の保安規制の見直しなどを行った。

 産業保安分野においては近年、革新的なテクノロジーの進展、保安人材の不足、電力の供給構造の変化、災害の激甚化・頻発化、気候変動問題への対応の要請など、さまざまな環境変化が生じている。改正法案では、これらを踏まえた保安規制を見直した。

 出力10kW以上50kW未満の低圧事業用太陽光、20kW未満の小型風力発電設備を対象に「小規模事業用電気工作物」との区分を新設し、「設備の設置者の届出」「技術基準維持」「使用前自己確認」を義務化した。これまでは「一般用電気工作物」に含め一部規制を免除してきたが、2021年4月~12月末までに報告された小出力発電設備の事故件数が158件に達したことを受けて、「事業用電気工作物」に準じる扱いにした。

 また、IoT、ビッグデータ・AI、ドローンなどを活用することで安全性と効率性を向上する「スマート保安」の促進策として「認定高度保安実施事業者制度」を創設。テクノロジーを活用しつつ自律的に高度な保安を確保できる事業者を厳格に審査・認定し、安全確保を前提に、その保安力に応じて手続きや審査の在り方を見直す。テクノロジーの活用促進により、保安レベルの向上と人材不足に対応する。

 このほかにも、カーボンニュートラル実現に向けた保安規則の整備として、燃料電池自動車の規制の一元化、風力発電設備の工事計画届出の審査について専門機関(登録適合性確認機関)による確認制度を創設する。

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